インプラントのメンテナンスは必要?内容や重要性について解説

カテゴリー:

こんにちは!

大阪 梅田の えみは総合歯科 理事長 加藤直之です。

インプラントは保険治療の入れ歯やブリッジと比較すると、他の歯に負担をかけないことや審美性も良いことから、人気の高い治療法です。

しかし、インプラントは治療したら終わりではありません。インプラント治療後のメンテナンスをしっかりやるかやらないかで、インプラントがどれだけもつかが変わってくるのです。

そこでこの記事では、以下の内容を詳しく解説していきます。

  • インプラントのメンテナンスの重要性とは?
  • インプラントのメンテナンス内容・流れや費用について
  • インプラントのセルフケアについて
  • インプラントを長持ちさせる秘訣

また、当院のインプラントは下記のページで紹介していますので、参考にしてください。

当院のインプラントの特徴について詳しくみる

インプラントのメンテナンスの重要性

まずは、インプラント後のメンテナンスが重要な理由を3つ解説します。

  • インプラント周囲炎を防ぐため
  • 残っている歯を守るため
  • インプラントの保証を受けるため

それぞれ詳しく見ていきましょう。

インプラント周囲炎を防ぐため

インプラントのメンテナンスを受けることで、インプラント周囲炎を防ぐことができます。メンテナンスでクリーニングを行うことによって、インプラント周囲炎の原因であるプラークが除去されるからです。

インプラント周囲炎は、お口の中のプラーク(細菌の集まり)が原因で発症します。そしてインプラント周囲炎が進行すると、インプラントを支えている骨が溶けて、インプラントが抜けてしまうこともあるのです。

インプラント周囲炎は、軽度の段階だと自覚症状が出にくいので、自身では気づきにくい傾向にあります。「インプラントがグラグラしてきた」と気づいて歯科医院で診てもらったら、手遅れだったということも少なくありません。

しかし、インプラント周囲炎はメンテナンスを定期的に受け、プラークを効果的に除去することで十分防ぐことが可能です。

インプラント周囲炎について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

関連記事:インプラント周囲炎は予防できる?原因や対策法について解説

残っている歯を守るため

メンテナンスを受けることによって、歯周病の原因であるプラークや歯石を除去できるため、残っている天然歯を守ることにもつながります。

上記で解説したインプラント周囲炎が進行すると、骨が溶けて周りの天然の歯を支えている骨も溶けてしまい、天然の歯を守れなくなります。

メンテナンスを受けることは、インプラントはもちろん天然の歯を守ることにもつながるのです。

インプラントの補償を受けるため

インプラントの補償を受ける際、メンテナンスの受診が条件とされていることがあります。

一般的なインプラント治療を行う歯科医院だけでなく、メーカーによってはインプラント自体に補償が付いているものもあります。通常メーカーの保証は、インプラント体とアバットメント(土台)のみです。

もし、メンテナンスを怠けてインプラント周囲炎になった場合、患者様側の自己責任として補償対象外とされてしまうため、十分に注意しましょう。

ちなみに、当院のインプラントの保証期間は以下の通りです。

[table id=52 /]

通常はインプラントの保証期間は2年ですが、追加料金(1本につき33,000円)のお支払いで10年に伸ばすことができます。

インプラントのメンテナンス内容・流れや費用について

次にインプラントのメンテナンスにおける流れや費用を深掘りしていきましょう。

  • メンテナンスの流れ
  • メンテナンス費用
  • メンテナンスの頻度と回数

それぞれ詳しく解説します。

インプラントのメンテナンスの流れ

インプラントのメンテナンスは、基本的に以下のような流れです。

  1. お口の中のチェック
  2. レントゲン撮影
  3. 歯ぐきの検査
  4. 噛み合わせのチェック
  5. 歯磨き指導
  6. お口の中のクリーニング

まずはお口の中を目視でチェックしていきます。チェック項目は「全体的に歯ぐきに炎症がないか」「虫歯の有無」「インプラントの破折がないか」などです。

レントゲン撮影で歯間部の虫歯の有無をチェックし、歯ぐきの検査を行い歯周病の進行がないかを診ていきます。噛み合わせのチェックも行い、必要に応じて調整する場合も。

そして磨き残しのチェックを行い、必要あれば歯磨きの指導をします。

最後に全体的な歯のクリーニングを行い、普段の歯磨きでは落としにくいプラークや歯石を除去して完了です。

インプラントのメンテナンス費用

インプラントは自由診療なので、メンテナンスも保険は適用されません。すなわち、インプラントのメンテナンスも、全額自己負担になる可能性があります。

ただし、当院のインプラントのメンテナンスは5,000~10,000円ほどです。当院で入れたインプラントはもちろん、他院で入れたインプラントのメンテナンスも積極的に行い、良好な状態が保てるように努めているので、ぜひ気軽にお問合せください。

インプラントのメンテナンス 頻度・回数

メンテナンスの頻度は、基本的に半年~1年に1回の頻度が望ましいでしょう。しかし、口内環境によって推奨頻度は変わるため、詳細は歯科医師の指示を参考にしてください。

歯科医師の指示通りにメンテナンスを受けることで、インプラント周囲炎を防ぎ良好な状態を保つことができます。

インプラントの寿命について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

関連記事:インプラントの寿命はどれくらい?寿命を延ばす対策や再手術の費用も解説

インプラントを長持ちさせるためにはセルフケアも大切

インプラントを長持ちさせるには、セルフケアもとても大切です。セルフケアのポイントは以下の3つです。

  • ブラッシングをていねいに行う
  • フロスや歯間ブラシを使う
  • タフトブラシを使う

ブラッシングをていねいに行う

インプラントは構造上、天然歯より根元や歯と歯のあいだにプラークが溜まりやすい傾向です。日ごろから丁寧にブラッシングして、できる範囲でプラークを除去しましょう。

また、インプラントを傷つけてしまう恐れがあるため、ブラシは柔らかいものを選ぶのがおすすめ。インプラントの根本に優しく当てて、歯ブラシを細かく振動させるように動かしていくと、くまなくプラークを除去できます。

もし、どうしても朝のブラッシングに時間をかけられない場合、就寝前や晩御飯後に念入りに行いましょう。寝ているあいだは唾液の分泌が減ってしまい、歯周病菌の運動が活発になるからです。

加えて、荒い研磨剤はインプラントを傷つけてしまう恐れがあることから、基本的には避けた方が良いでしょう。インプラントの歯磨き粉について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

関連記事:インプラント治療後の歯磨き粉は何がいい?選び方やポイントについて解説

フロスや歯間ブラシを使う

歯と歯のあいだのプラークは、歯ブラシだけで除去することは困難なので、フロスや歯間ブラシも必ず使用しましょう。使用する際の具体的なポイントは以下の2つです。

  • フロスを通すときは歯の面にしっかり沿わせるように動かしていく
  • 歯間ブラシはできるだけ外側と内側の両方から通す

もし、フロス選びが難しい場合は歯科医師のアドバイスを受けるか、医院で販売している製品を使ってみましょう。

※引用:小林製薬

タフトブラシを使う

タフトブラシはブラシのヘッドがコンパクトなので、奥歯など届きにくい部分の清掃に向いています。また、歯と歯のあいだや裏側など、見えにくく、届きにくい部分も清掃しやすいでしょう。

歯ブラシの仕上げに使うことでくまなくプラークを除去できるため、インプラントはもちろん、天然の歯にも積極的に使うのがおすすめです。

※引用:プラウト|株式会社オーラルケア

メンテナンス以外のインプラントを長持ちさせる秘訣とは?

メンテナンス以外のインプラントを長持ちさせる秘訣は、日頃の習慣を見直すことが大切です。

  • 歯ぎしりをしていないか意識する
  • たばこの習慣を見直す

それぞれ詳しく見ていきましょう。

歯ぎしりをしていないか意識する

歯ぎしりをすると、インプラントにとても大きな力がかかってしまうので、インプラントが破損する恐れがあります。かかる力は体重の倍以上と言われており、とても大きな力です。

歯ぎしりをすることでインプラントの破損や、天然の歯がすり減る恐れもあります。

インプラントが破損してしまうと、再治療が必要になることも覚えておきましょう。

ストレス解消や適度な運動を心がけて、身体をリラックスさせることで歯ぎしりを緩和させることが可能です。

当院ではインプラントをしていて歯ぎしりが心配な方に、ナイトガード(歯ぎしり用のマウスピース)もお作りしていますので、気になる方はぜひご相談ください。

たばこの習慣を見直す

たばこを吸うと、インプラントに以下のような悪影響が出てきます。

  • ニコチンによって歯ぐきの血流が悪くなる
  • 白血球の活動が低下する
  • 唾液の分泌が減少する

ニコチンによって歯ぐきの血流が悪くなると、インプラントを支える歯ぐきや骨に栄養が行き渡らなくなります。結果的にインプラント周囲炎になり、最悪インプラント自体が外れてしまう可能性もあるでしょう。

また、白血球には悪い細菌と戦う役目がありますが、たばこを吸うと白血球の活動が低下してしまいます。さらに、唾液の分泌が減少し、唾液の自浄作用が弱まることでプラークが溜まりやすくなるケースも。

インプラント周囲炎はもちろん、歯周病のリスクも高まることから、早めに禁煙外来などを検討しましょう。

※参考:タバコ使用と口腔微生物の関係 1. 歯の周囲およびインプラント周囲の細菌

インプラントのメンテナンスに関するQ&A

ここからは、インプラントのメンテナンスでよくある質問を解説します。

インプラントのメンテナンスは医療費控除は使えますか?

インプラントのメンテナンスは医療費控除が使えます。

医療費控除は、歯科も含めた全ての医療機関に支払った金額が1年間で10万円を超えた場合に、所得に応じて計算した金額を還付金として受け取ることができる制度です。

インプラントは治療だけでなくメンテナンスも医療費控除が使えますので、メンテナンス時の領収書も大切に保管しておきましょう。

医療費控除について詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

関連記事:インプラント治療に保険は適用できる?生命保険や医療費控除についても解説

インプラントのメンテナンスは引っ越して転院した場合でもできますか?

不可能ではありませんが、インプラント治療後におさえておきたいポイントがあります。

  • インプラント治療を行った担当医に紹介状を書いてもらう
  • 転院先が質の高いメンテナンスを行っているか確認する

インプラント治療後に、引っ越しが決まった場合は、事前に担当医に紹介状を用意してもらいましょう。紹介状を転院先に提出することによって、スムーズにメンテナンスを受けることが可能です。

ただし、歯科医院によっては、メンテナンスの質が低かったり、予約が取りにくいケースもあります。そのため、事前に口コミなどをチェックして、転院先の歯科医院の情報も確認しておかなければなりません。

転院する歯科医院を決めたら、事前にインプラントのメンテナンスの内容や、予約の取りやすさなどを問い合わせてみましょう。

まとめ|インプラントのメンテナンスを受けて長持ちさせよう

インプラントのメンテナンスを受けることで、インプラントはもちろん、天然の歯を守り寿命を伸ばすことができます。

そして、メンテナンスに加えて日頃の悪習慣を見直したり、丁寧にセルフケアを行うことも、インプラントを長く保つためにはとても大切です。

当院ではインプラント治療後のメンテナンスに力を入れており、インプラント部位の点検や噛み合わせの調整、クリーニングも徹底しています。

他院で入れたインプラントのメンテナンスも積極的に行っているので、気になった方はお気軽に当院へご相談ください。

当院のインプラントの特徴について詳しくみる

この記事を書いた人

加藤 直之

大阪の梅田にあるえみは総合歯科、加藤です。 当院は、歯医者さんの「痛い・怖い・行きたくない」というイメージをなくし、患者様が悩みを相談できてリラックスした状態で治療ができるそんな医院を目指し運営しております。

資格・所属

NPO法人日本歯科予防協会理事/ISOI インプラント認定医/ドライマウス認定医/日本ドライマウス学会会員/日本抗加齢歯学会会員/医療情報技師認定証/ITIインプラント認定/AQBインプラント認定/ザイブインプラント認定/POIインプラント認定/インプラント学会 所属ブローネマルクインプラント認定/SARGONインプラント認定/審美歯科学会認証