インプラントの寿命はどれくらい?寿命を延ばす対策や再手術の費用も解説

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こんにちは!大阪 梅田のえみは総合歯科、理事長の加藤直之です。

インプラントは天然歯と変わらない見た目と機能があり、人気の高い治療です。

しかし、インプラントの寿命は10年前後といわれており、寿命がきた際はどうすればいいのか不安になる人も多いのではないでしょうか。

メンテナンスやお手入れを怠ってしまうと、インプラントの寿命が縮む恐れがあります。

寿命により再手術をおこなう場合であっても、再手術にかかる費用は高額になるため、インプラントを長持ちさせるために日々の手入れがとても重要となります。

【この記事を読むとわかること】

  • インプラントの寿命や短命になる原因を知ることができる
  • インプラントを長持ちさせる方法を知ることができる
  • インプラントの寿命がきた際に再手術の負担を考慮して自身にあった最適解の治療方法を決めることができる

この記事を読むことでインプラントの寿命を縮めてしまう原因と対策、そして寿命がきた際の再手術の費用などを考慮して、インプラント治療を受けるか選択できるようになるでしょう。

当院のインプラントの特徴について詳しくみる

インプラントにおける寿命とは?

インプラントの寿命は「インプラントが破損せず正常に機能し続ける期間」を指します。

寿命がきた際は「インプラント体」という、顎の骨と結合している部品が外れることがあるため、インプラント体が外れることもあります。

インプラントは顎の骨に埋まって固定されており、インプラントがグラついたり、噛めなくなるなどのトラブルが起きていない場合は使える状態といえるでしょう。

また、インプラントにつける人工歯といわれる被せ物が壊れることがありますが、人工歯を修理すれば問題なく使うことができます。

インプラント自体に問題がなければ寿命とはいいません。

インプラントの平均寿命はどれくらい?

インプラントの平均寿命とブリッジや入れ歯の平均寿命を比較してまとめました。

  • 一般的なインプラントの寿命は10年前後
  • インプラント・ブリッジ・入れ歯の寿命を比較
  • 京セラ製のインプラントの寿命は30年?

自然歯を失った際の治療として、インプラントの他に入れ歯やブリッジといった選択肢があります。

それぞれの特徴を理解することは、自分にあった治療を選択する上で大切です。

一般的なインプラントの寿命は10年前後

インプラントの平均残存率は10年〜15年といわれており、上顎で90%、下顎で94%の累積残存率があるとされています。

約9割の方が10年〜15年のあいだ、インプラントに大きな問題が起きずに使い続けることができるのです。

メンテナンスの質によっては、10年〜15年以上インプラントを使い続けられるケースもあるため、インプラントのメンテナンスはとても重要といえるでしょう。

(参考:厚生労働省委託事業「歯科保健医療情報収集等事業」

インプラント・ブリッジ・入れ歯の寿命を比較

歯を丸ごと1本失った場合はインプラント、入れ歯、ブリッジの3つの選択肢から一つを選ぶことになります。

寿命という観点においてこの3つは明確な違いがあるため、寿命がきた際の治療についてわかりやすく表にまとめました。

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「京セラ FINESIA」(ファインシア)製のインプラントの寿命は30年?

京セラ FINSIA(ファインシア)製のインプラントの寿命は10年〜15年ほどです。

FINESIE(ファインシア)は、高齢化と長寿命の社会状況を背景に「長期安定を目指したインプラントデザイン」を基本コンセプトとして開発されたインプラントシステムです。

そのため、耐久性に優れており、安心して使用することができるメーカーですが、インプラントの寿命は10年〜15年ほどであるため、長く使い続けるために毎日の歯磨きと定期的なメンテナンスを受けることが重要となります。

引用:Kyocera Japan

インプラントの寿命を縮める4つの原因

インプラントは永久に使えるものではなく10年〜15年程度で寿命がきてしまいます。

メンテナンスや日々のお手入れを怠ると寿命を縮めてしまう恐れがあるため、原因を知り対策することがとても重要です。

インプラントの寿命を縮めてしまう原因は以下の4点があげられます。

  • 細菌(インプラント周囲炎)に感染する
  • 格安インプラントを使用している
  • 喫煙習慣がある
  • 無意識に歯ぎしり、食いしばりをしている

インプラントの寿命を縮めないためにも原因と対策を理解して長持ちさせましょう。

細菌(インプラント周囲炎)に感染する

インプラント治療後、毎日の歯磨きや歯科医院で受ける定期検診を怠ってしまうと、歯周病に似た「インプラント周囲炎」という病気を発症することがあります。

症状が進行すると最悪の場合、インプラントが抜け落ちてしまう可能性があるため、インプラント周囲炎にならないためにもメンテナンスが必要不可欠です。

インプラント周囲炎のリスクを下げるために、毎日の歯磨きを丁寧におこない、定期的に歯科医院を受診して適切なメンテナンスをおこなってもらうことが大切です。

格安インプラントを使用している

インプラントはメーカーによって機能や品質が異なります。

中には品質の悪い粗悪品や廉価なコピー品も存在していることもあり、質の悪いインプラントを使用した治療では、手術中の事故や手術後にインプラントが定着しない、脱落するといったトラブルが多数報告されています。

インプラントは高額であることから、価格を抑えようと格安なものを選びたくなるかもしれません。

しかし、機能や品質を歯科医師と相談し納得のいくものを選んでください。

喫煙の習慣がある

日本歯周病学会「喫煙の歯周組織に対する影響」によると、タバコを吸う習慣がある方は、非喫煙者の方と比べインプラント周囲炎をはじめとするインプラント合併症の発症率が数倍高まることが報告されています。

ニコチンには血管収縮作用があり、血流が阻害されると同時に免疫力も弱まります。

その結果、インプラント周囲炎を発症しやすくなるのです。

また、インプラント体と顎の骨との結合を阻害し、インプラントの定着を阻害、脱落の原因になるといわれています。

日本歯周病学会の研究によると「禁煙により治療効果が向上する」といった研究報告があるため、禁煙することでインプラント周囲炎のリスクを下げることができるでしょう。

無意識に歯ぎしり・食いしばりをしている

歯ぎしりや食いしばりは歯や顎の骨に100kg以上の力がかかるといわれており、インプラントの寿命を縮める原因になります。

歯ぎしりや食いしばりは無意識にしていることが多く、就寝中に歯ぎしりをしてしまう人も少なくありません。

寝起きに歯が痛む場合や歯に違和感がある場合は、就寝中に歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があるため、歯科医師に相談し必要であれば治療をしてもらいましょう。

インプラントの寿命を延ばすための4つの対策

インプラントは10年〜15年ほどで寿命がきてしまいますが、お手入れ次第では長く使い続けることができます。

寿命を延ばす方法を以下の4点にまとめました。

  • 定期的なメンテナンスを怠らない
  • 高い基準で歯科医院を選定する
  • 喫煙習慣を見直す
  • 歯科医院で歯ぎしりの治療を受ける

インプラントを少しでも長く使うために定期的なメンテナンスはもちろん、喫煙習慣の見直しや歯ぎしりなどの治療を受けることをオススメします。

定期的なメンテナンスを怠らない

毎日のセルフケアを丁寧にしていても、歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です。

日々の歯磨きで綺麗に磨けていると思っていても、落としきれない汚れがあります。

そのため、最低でも年2回は歯科医院へ行き、インプラント歯周炎になっていないかのチェックをしてもらったり、インプラント周囲の掃除をしてもらいましょう

定期的にメンテナンスを受けておくだけでインプラント周囲炎をはじめとする、トラブルを防ぐことができます。

当院では、南大阪でインプラントのメンテナンスを積極的に行っているメンテナンスに特化した医院です。

また、他院でインプラントを入れた方のメンテナンスの要望が多いため、他院で治療したインプラントの場合でもメンテナンスを行っています。

患者様には十分なアフターケアをおこない、良い状態を長く保てるよう努めています。

高い基準で歯科医院を選定する

インプラントに不具合が生じたり、再治療が必要になったりすることを防ぐため、最適な治療を受けられる歯科医院選びが肝心です。

歯科医院を選定するポイントは以下の3点です。

  • どこのインプラントメーカーを使用するか
  • 医師の治療実績、経験は十分か
  • 十分な設備、機器が整っているのか

当院では、安全性が確認できない激安インプラントを使用する治療をおこなっていません。

当院では設備や機器を充実させていることはもちろん、20年以上の執刀経験をもつスタッフや資格保有のスタッフが複数名在籍しております。

また、当院は5年連続で日本歯科インプラント普及協会の地域最優秀賞を受賞する実績を持っており、安心してインプラント治療をしていただけるよう、以下のような機器を揃えて環境を整えております。

  • CTスキャン
  • ビオナ
  • サージカルガイド
  • マイクロスコープ
  • 無影灯

喫煙習慣を見直す

喫煙習慣がある人はインプラント治療を受ける前からタバコの本数を減らすか、可能であれば禁煙に取り組む必要があります。

タバコを吸うことで、インプラント周囲炎などのリスクが増加し最悪の場合、インプラントの寿命を縮めてしまう恐れがあります。

再装着であってもインプラント治療には高額な費用がかかってしまうため、予算が許すならば、禁煙外来と同時に治療を進めていくと良いでしょう。

歯科医院で歯ぎしりの治療を受ける

歯ぎしりや食いしばりの対処をすれば、ある程度インプラントの寿命を延ばすことができます。

歯ぎしり、食いしばりは無意識にしてしまう場合が多く、寝ている間にしている方もいて対策が難しいクセです。

自分のクセに気づくことは非常に難しいですが、ふとした時に「歯を食いしばっていないか」と意識してみることもいいかもしれません。

また、寝起きに歯の痛みや違和感を感じた際には、寝ている時に歯ぎしりや食いしばりをしている場合があるので歯科医師に相談し、マウスピースを導入してみてください。

当院では、寝ている時の歯ぎしりや食いしばりを防ぐ治療としてスプリント(=マウスピース)治療をおこなっています。

気になる方はお気軽にご相談ください。

インプラントが寿命を迎えた時は再手術の選択肢も

インプラントがダメになってしまってもほとんどの場合、もう一度インプラントを入れることが可能です。

しかし、インプラント周囲炎などで歯茎に複雑なトラブルが起きていると、再治療が難しくなるケースもあります。

インプラントに寿命がきた際の治療法は以下のとおりです。

  • 軽度の症状なら抗生剤やブラッシングで対応
  • 歯茎まで進行している場合はインプラントの再手術
  • 重症化した場合は部分入れ歯で対応することもありえる

当院では、患者様にとって「何がベストな治療なのか」を、じっくりとヒアリングして判断するとともに、インプラント治療以外の選択肢も提案しています。

インプラントの寿命がきた際には、歯科医師と相談のうえ納得する治療を決めていきましょう。

インプラントの寿命に関するQ&A

「インプラントの寿命」について特に疑問の多い内容を答えも含め、3つ紹介します。

  • インプラントの交換費用はどのくらいですか
  • インプラント治療に保証期間はありますか
  • インプラントをやらなきゃよかったと後悔する要因はなんですか

インプラントの疑問を解決しておくことで思わぬトラブルを回避することができるでしょう。

寿命がきたインプラントの交換費用はどのくらいですか

インプラントは保証期間内であれば無料で再手術を受けることが可能です。

ただし「定期メンテナンスを怠る」「治療に協力的な姿勢がみられない」など、インプラントの脱落の責任が患者側にあると認められた場合は保証の対象外となるケースがあるため注意が必要です。

インプラントは自費治療であることから、再手術は初回よりも費用が高額になることも少なくありません。

詳しい価格が気になる方も多いかと思いますが、価格はクリニックによってさまざまです。

インプラント自体に保証がついていることもあるため、再手術となった際には歯科医師に相談して金額の詳細を聞くと良いでしょう。

インプラント治療に保証期間はありますか

各メーカーのインプラントには、保証期間があります。

インプラント治療は自由診療であるため、保証期間や保証制度の内容は歯科医院によって異なります。

自身が受けるインプラントの保証期間を知りたい場合は、歯科医師に相談すると良いでしょう。

インプラントをやらなきゃよかったと後悔する要因はなんですか

インプラント治療をした人の中には、インプラント治療を「しなければよかった」と後悔している人もいます。

後悔する要因として多いものは以下の4点です。

  • 骨と歯根が結合しない
  • 痛みや痺れ、腫れが長期間続く
  • 人工歯の破損、脱落
  • インプラント周囲炎

インプラントのリスクを理解し、対策をとることでインプラント治療における後悔を減らすことが可能です。

まとめ|インプラントの寿命は対策すれば長持する

インプラントは10年〜15年程度の寿命があり、永久的に使用できるわけではありません。

インプラントはきちんとメンテナンスを行うと長く使用できる可能性があるため、日々のお手入れを怠らず、定期的にメンテナンスをしてもらうと良いでしょう。

インプラントの再手術では心身や費用面で負担がかかることも少なくないため、インプラント以外の選択肢も視野に入れ、歯科医師と相談しながら治療を進めていくことをオススメします。

失った歯を補填する選択肢は3つあり、自身に適した治療を選択することが重要です。

入れ歯やブリッジといった治療はどちらも失った歯を補填することができる保険の範囲内の治療です。

そのため、インプラントの寿命がきた際には、インプラントという選択肢だけではなく入れ歯やブリッジの料金や寿命を比較して自身にあった最適な治療を選択していきましょう。

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この記事を書いた人

加藤 直之

大阪の梅田にあるえみは総合歯科、加藤です。 当院は、歯医者さんの「痛い・怖い・行きたくない」というイメージをなくし、患者様が悩みを相談できてリラックスした状態で治療ができるそんな医院を目指し運営しております。

資格・所属

NPO法人日本歯科予防協会理事/ISOI インプラント認定医/ドライマウス認定医/日本ドライマウス学会会員/日本抗加齢歯学会会員/医療情報技師認定証/ITIインプラント認定/AQBインプラント認定/ザイブインプラント認定/POIインプラント認定/インプラント学会 所属ブローネマルクインプラント認定/SARGONインプラント認定/審美歯科学会認証