患者様からの歯科治療に関する
お問い合わせから、
よく頂戴するご質問をまとめました。
その他にもご不明点がございましたら
お気軽にご連絡下さいませ。
治療方針について
- えみは総合歯科 大阪梅田院の予防治療とはどんなものですか?
-
虫歯の予防
1)幼少期の子供への母親からの感染防止
2)適正な食事内容と頻度
3)フッ素の積極的な使用
4)補助的な化学予防(キシリトール等)
5)適切な自宅でのケアと定期的な専門家によるケア歯周病予防
1)夫婦や家族間における歯周病菌の感染防止
2)化学的手段による歯周病のリスク評価
3)喫煙管理と全身疾患(例えば糖尿病)の防止
4)毎日の適切なプラーク管理
5)歯周病菌バイオフィルムの機械的な除去
6)歯周病菌の化学的制御(抗菌剤、抗生物質、クロルヘキシジン等)
7)定期的なメンテナンスこのように、えみは総合歯科 大阪梅田院では予防治療に重きを置いています。
予防についてご興味のある方はえみは総合歯科 大阪梅田院の歯科衛生士にご相談ください。
- 保険内で同じ治療をしたはずなのに治療費が違うのはなぜですか?
-
保険診療は、国が設定した治療体系(保険点数)に従って行われます。
従って、全国の保険診療機関で同様の治療を受けた場合、治療費は同額です。ただし、治療費は各治療行為ごとに設定された保険点数の合計によって算出されます。
したがって、虫歯治療で金属やプラスチックを詰める処置を受けたとしても、詰める範囲や前歯か奥歯かによって保険点数は変わります。これにより、治療費も一致しないことがあります。歯石の除去などでも同様です。また、歯磨き指導料や歯周病の管理料などが保険制度の規定に従って発生しますので、同じような治療でも細かな処置の違いや時期により、治療費は若干異なります。
患者様が治療の微細な違いを把握するのは難しいと思いますので、可能な限り詳細な説明を提供し、また会計時には明細書をお渡ししています。何か疑問点がありましたら、どうか遠慮なくお問い合わせください。
診療内容について
- 保険でも前歯に白い歯を
かぶせることができると
聞いたのですが? -
可能です。保険の適応となる前歯は硬質レジン前装冠と呼ばれており、金属にプラスチックを貼り付けたものです。ただし、欠点として、オールセラミックに比べて水分を吸収しやすく、結果として変色しやすいという特徴があります。また、裏側が金属であるため、腐食が起こりやすく、アレルギー反応を引き起こす可能性もあります。
前方から4番目、5番目の歯については、保険が適応となるCAD/CAM冠が存在します。これは全体がレジン(白い素材)でできており、金属を使用しないため、見た目が美しく仕上がります。ただし、欠点としては、オールセラミックに比べて強度が弱いため、硬いものを噛むと割れる可能性があるという点が挙げられます。
- 虫歯をつめた隙間からまた虫歯ができてといった再治療の繰り返しで、ついに歯を抜くことになってしまいました。
歯が弱くて虫歯になりやすいと言われたのですが仕方ないのでしょうか? -
虫歯のなりやすさには個人差があります。唾液中の虫歯菌の量、唾液の性質(緩衝能)、唾液の分泌量、歯の質などが関与しています。しかし、最も重要な要素は虫歯治療の質だと考えています。
治療中や仮歯の使用中、仮づめの間において、唾液による細菌感染を徹底的に防ぐことが非常に重要です。修復前のバリアによる人工エナメル質の処理、詰め物やかぶせものが歯との隙間や段差なくぴったりと密着していることなど、高精度な治療が虫歯再発の予防に欠かせません。術後の検診や自宅での適切なケアも重要です。
また、ドライマウスの状態では虫歯だけでなく歯周病も進行しやすくなります。えみは総合歯科 大阪梅田院では、歯や歯周組織だけでなく、口腔全体から患者様の健康をサポートすることを重視しています。
- 詰め物による環境ホルモンの影響はないですか?
-
米国歯科医師会によれば、ごく微量のBPAがシーラント材から溶出したとしても、血液中に検出されなかったため、危険性はないとされています。また、日本歯科医師会も、「現在市販されているコンポジットレジンや歯科用シーラント材のほとんどにはBPAは確認されず、もし微量のBPAが存在していたとしても、血液中に移行しないため健康への影響は考えられない」という学会の報告を受け、安全性が確認されています。
環境ホルモンとしてのBPAは、女性ホルモンと同様の効果を持ち、体内の機能を乱す可能性があります。溶け出すと精子の減少やメス化などの影響があると考えられています。
歯科用材料の中には、コンポジットレジンやシーラントと呼ばれる白い充填材にBPAが含まれていますが、BPAは容易に溶け出すことはありません。歯科材料に含まれるBPAの存在はごく微量であり、その量は体に害を及ぼすほどではないとされています。
- 冷たい水でしみる時と、
熱いお湯でしみるときの違いは
どのようなものでしょうか?
また治療はどんな方法がありますか? -
歯の神経(歯髄)の炎症の程度によって、症状は異なることがあります。
もし冷たい水でしみる場合、初期のう蝕が原因である可能性があります。一方、冷たい水では痛みを感じず、熱いお湯で痛みが生じるようになると、う蝕の原因となる細菌が歯の神経(歯髄)まで進み、歯髄の大部分が炎症を起こしていることを示す兆候です。
初期段階で冷たい水でのしみりがある場合は、歯のしみ止めの処置で症状を抑えることができます。しかし、熱いもので痛みを感じるようになると、歯の神経(歯髄)の炎症が進行しているため、最終的には神経を取る処置が必要になる可能性があります。
初期症状の段階であれば、歯の表面に薬を塗布したり、レジンを詰める処置で治療が可能です。
- 以前ズキズキ痛んだ歯が薬を飲んで7日くらいで痛みはなくなりました。
放っておいて大丈夫ですか? -
虫歯は放置すると状態が悪化するため、早めの治療が重要です。
虫歯が進行すると、歯の神経が刺激されて強い痛みが生じます。しかし、その痛みが一時的に消えることもあります。これは治ったのではなく、歯の神経が壊死してしまったためです。このように、歯の痛みがなくなると思い込んで放置すると、後日大変な事態になることがあります。
早めに治療を行えば、痛んだ歯を抜くことなく治療できる可能性が高いです。しかし、何ヶ月も放置すると、神経が化膿し、歯を抜かなければならない状況に至ることがあります。
さらに、痛みがないからといって放置し続けると、虫歯は顎の骨まで進行し始めます。歯の痛みが一時的に治まったとしても、油断せずに早急に歯科医師に相談することが重要です。
- 歯の神経を取る治療をしましたが、歯が熱いものにしみます。
-
神経を取った歯が痛む場合、残髄炎が疑われます。歯の神経は途中で分岐することがあり、この分岐部分の神経は完全に取り除くことはできません。そのため、薬剤を使用して症状を鎮める試みが行われますが、十分な時間と回数をかけても残った神経に炎症が起こる場合があります。
もし痛みの原因が自分の歯だと思われる場合は、通院している歯科医にご相談ください。それでも解決が見えない場合は、他の歯科医院に転院することも考慮すべきでしょう。残髄炎自体は医療ミスではなく、予測困難な状況ですが、患者さんと歯科医師の信頼関係がなければ治療の妨げになることがあります。
その他
歯ブラシについて
- むし歯予防や歯周病予防に
効果的な歯みがき方法は
ありますか? -
まずは、リラックスして肩の力を抜きながら歯ブラシを持ちましょう。歯ブラシの持ち方は鉛筆持ち(ペン持ち)で、軽く握ります。歯ブラシの一番後ろの部分を持つことを意識しましょう。
歯みがきは、歯を1〜2本ずつ区切りながら行います。歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に斜め45度の角度であてて、奥歯から前歯、歯の外側から内側の順番に、歯ブラシを上手に動かします。歯ブラシを細かく振動させるように動かし、ゴシゴシとこすらずに行います。前歯の裏側は歯ブラシのかかとを使って磨いてください。
特に夜寝る前の歯磨きは重要です。歯周病は夜に進行しやすいと言われていますので、入念に磨くようにしましょう。
また、定期的な歯科検診と歯科衛生士の指導も受けることをおすすめします。
- 歯ブラシをすると歯肉から
血がでます。大丈夫ですか? -
血が出る場合、おそらく軽度の歯肉炎があると考えられます。歯肉炎を改善するためには、歯と歯ぐきの境目や歯と歯の間を十分に磨くことが重要です。歯みがきの際に痛みがない場合は通常の硬さの歯ブラシを、歯ぐきが腫れて痛みがある場合は柔らかめの歯ブラシを使用し、丁寧な歯みがきを続けましょう。
奥歯の内側を磨く際には、「イー」と口を開けた状態で歯ブラシを奥に入れ、横に細かく動かします。口角(唇の端)から人差し指を入れ、ほっぺの内側を引っ張りながら歯ブラシを動かすと、スペースができて磨きやすくなる場合があります。ただし、力を入れ過ぎないように注意しましょう。
- 電動歯ブラシはどのような人が
使うとよいのですか? -
年齢を重ねるごとに歯間ブラシが推奨されるようになるのは、年齢を重ねると歯ぐきがやせて歯根が露出し、食べカスが溜まりやすくなるからです。また、歯根の間には歯垢や歯石がたまりやすく、注意が必要です。そのため、歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯と歯の間や歯根と歯根のすき間を丁寧に磨くことが重要です。
歯間ブラシは自分の歯間に合ったサイズを選ぶ必要がありますので、分からない場合は歯科衛生士にご相談いただければと思います。
- フッ素入りの歯みがき剤は、
どんな効果がありますか? -
フッ化物配合の歯磨き剤はむし歯予防に効果があるとされています。特に、子供の永久歯がまだ弱くむし歯になりやすい時期や、中高年になると歯の根部分のむし歯が増える傾向がある時期に効果的です。科学的にも効果が裏付けられているため、積極的に利用することをおすすめします。
ただし、歯磨き粉を多量に使用して強く磨くと、歯や歯ぐきに傷を付ける可能性があるため、力を抜いて磨くことが重要です。
- 毛の硬さや材質はどのような
歯ブラシがよいのでしょうか? -
歯ブラシは一般的に、普通からやや硬めの歯ブラシを使用することで、プラークをより効率的に除去することができます。
ただし、歯肉が炎症を起こして赤く腫れている場合は、比較的柔らかい歯ブラシを使うことをおすすめします。炎症が改善されてからは、通常の硬さの歯ブラシに切り替えることが良いでしょう。現在の歯ブラシの毛の材料は、ほとんどナイロン製です。ナイロン毛は抗菌処理が施されていたり先端が丸く加工されていたりするため、衛生的であり清掃効果も高いです。
- 歯ブラシを買い替える目安を
教えてください -
歯ブラシの交換時期については、一般的に約1カ月とされています。しかし、具体的な交換時期は個人の状況やブラッシングの方法によって異なります。
目安として、歯ブラシの毛先が曲がって見えるようになったり、毛先がまばらになってきたりしたら交換時期です。曲がった毛ではプラークを十分に除去できず、清掃効果が低下します。また、古くなった歯ブラシの毛先は歯肉を傷つけてしまう可能性もあります。
ただし、普段から歯ブラシの毛先がすぐに曲がってしまう場合は、ブラッシングの力が強すぎるケースもあるので、優しくブラッシングしましょう。
- 介助磨きの時、口を大き開けないので奥歯に磨き残しができます。
-
介助磨きを行う際には、口を大きく開けられないために磨き残しや清潔度の低下が起こることがあります。口腔ケアを最大限に行うためには、以下のコツに注意することが重要です。
1)奥歯の頬側を磨く際は、「イー」と口をさせて歯ブラシを奥に入れます。歯ブラシを横に細かく動かしましょう。
2)可能な限り口角(唇の端)から人差し指を入れ、ほっぺの内側を引っ張って空間を作ると、歯ブラシの動かしやすさが向上します。ただし、奥歯の内側は口を開けないと難しいこともありますので、無理をせずに行いましょう。注意点として、磨く作業に集中しすぎて力んでしまわないように注意してください。力を入れ過ぎないように、優しく磨くことが大切です。
介助磨きを行う場合、患者さんの口腔ケアをサポートする介助者の役割が非常に重要です。指示やガイドを受けながら、患者さんの状態に合わせた丁寧な介助磨きを行いましょう。
トリートメントケアについて
- 歯の掃除とトリートメントケア
はどう違う? -
「歯のお掃除は歯ブラシで届かないプラークを専用の機械と研磨ペーストで綺麗にすること」は、以下のようなものと同じです。
・髪の毛のシャンプー後にトリートメントを使うことで、パサつきを改善。
・洗顔後に保湿美容液を使用することで、突っ張り感を緩和。
・車の水洗い後にワックスを塗ることで、汚れが付きにくいようコーティング。また、「トリートメントケアは、目に見えない細かな傷に、歯と同じ成分を埋め込んで滑らかにすること」です。
・シャンプー後に使うトリートメントが髪の細かな傷を補修し、滑らかな髪に整える
・洗顔後に使用する美容液が肌の小さな傷を修復し、滑らかな肌にするトリートメントケアを受けると、以下のような効果があります。
・ステイン(着色)が付きにくくなり、お茶やワインなどを思う存分楽しむことができる
・虫歯の心配が軽減され、定期的なケアにより、生涯自分の歯で食事ができる
・プラーク(歯垢)が付きにくくなり、歯磨きが楽になる
・歯面がツヤを増し、自信に満ちた笑顔を手に入れられるなお、当院では好きな回数だけトリートメントケアを受けることができます。
- どのくらいの間隔で行えば
いいのですか? -
理想的には1ヶ月に一度ずつ続けることでより健康で美しくなりますので、継続することをお勧めします。
ただ、お忙しくてなかなか時間がとれない方が多いので、大阪の梅田にある”えみは総合歯科 大阪梅田院”では歯と歯肉のメンテナンスと並行してトリートメントケアを集中的に行い、できるだけ短期間で終わるようにしています。
ただ個人差もありますので、詳しくは歯科医師、歯科衛生士にご相談下さい。
- 歯周病があるのですが
問題ないですか? -
歯周病の人は歯の根が露出している場合が多いため、トリートメントケアをぜひお勧めします。
歯の根の主成分である象牙質の70%がハイドロキシアパタイトで構成されていますから、ナノ粒子ハイドロキシアパタイトの働きにより、再結晶化も可能です。歯のブラッシングやクリーニング時に根に対して研磨粒子を過剰に使用すれば知覚過敏を引き起こす恐れがありますので、研磨剤を使用した後のトリートメントケアをお勧めします。
詳しくは歯科医師、歯科衛生士にご相談下さい。
- 内科等で病気を治療中です。
大丈夫ですか? -
内科等で病気を治療されている方こそトリートメントケアはお勧めします。
なぜなら、トリートメントケアは審美的な回復も可能ですが、歯質を強化し、う蝕になりにくい状態にすることができます。
つまり歯の状態が悪くなると処置も大きくなり、歯の治療が体に負担をかけてしまうことを予防することになるのです。歯面や根面を滑らかにすることによってプラークが付着しにくくなり、リスクコントロールにもつながります。
特に最近の研究では歯周病菌が心筋梗塞を引き起こすことも分かっており、心疾患でステントやバイパス手術をされている方のリスクを下げることができます。詳しくは歯科医師、歯科衛生士にご相談下さい。
妊娠期について
- 妊娠中に歯が弱くなる
というのは本当ですか? -
食生活やホルモンバランスの変化から、妊娠中はむし歯や歯肉炎になりやすいです。
まず、食生活をバランスの取れたものにし、砂糖や炭酸飲料の摂取を控えることが大切です。また、定期的な歯磨きを徹底し、特に就寝前の歯磨きは欠かさないようにしましょう。歯磨きの際には、歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきの境目に斜め45度の角度であてて、優しく磨くように心掛けてください。さらに、定期的な歯科健診を受けることも重要です。なお、妊娠を予定している場合には、事前に歯科健診を受けておくことをお勧めします。
近年の研究では、歯周病が早産や低体重児のリスクを増加させることが示されています。そのため、妊娠中の歯の健康管理は、母体の健康と胎児の発育にも影響を与える重要な要素となります。
- 妊娠中の虫歯の治療は
どうすればよいですか? -
妊娠中の歯科治療には注意が必要です。妊娠初期および後期の中盤以降は、特に慎重な判断が求められます。
妊娠初期は、胎児の器官形成が進む重要な時期であり、エックス線や一部の薬物の使用には注意が必要です。また、つわりによる体調不良や妊娠反応の影響もあり、治療に向かない場合があります。妊娠後期の中盤以降は、胎児の成長が進み、長時間の診療や体位の変化が困難になる可能性があります。さらに、刺激によって早産を引き起こすリスクも考えられます。そのため、可能な限り治療を控えることが望ましいです。
ただし、急性炎症や重篤な症状がある場合は、治療が必要となることがあります。母体の健康やリスクの評価が重要ですので、歯科医師に正確な情報を提供し、妊娠中であることを必ず告げてください。
一般的には妊娠中期が治療を受けるには比較的適した時期とされています。身体の状態が安定しており、エックス線や薬物の使用への懸念も少ないです。ただし、全ての治療については、個別の状況に応じて歯科医師と相談する必要があります
- 妊娠中に親知らずが痛んできたのですが、どうすればいいですか?
-
妊娠中に親知らずが悪化した場合、消炎処置や鎮静処置が一般的です。しかし、状況によっては親知らずの抜歯が必要となることもあります。
親知らずを放置すると、重症感染症や顎の骨吸収、骨髄炎、副鼻腔炎などの問題が発生する可能性があります。そのため、親知らずの抜歯は慎重に考慮されるべきです。
妊娠中に親知らずの抜歯を行う場合は、産婦人科医と歯科医師との十分な相談が必要です。治療の時期や投薬内容についての検討を行い、母体と胎児の安全性を最優先に考える必要があります。
- 妊娠中は歯槽膿漏が
進行しやすいのでしょうか? -
妊娠期間中は女性ホルモンの影響により、歯周病菌が増殖しやすい環境になります。そのため、丁寧な歯磨きはもちろん、ノンアルコールタイプの洗口剤の使用がお勧めです。
一般的に、歯周病の進行にはいくつかの原因が考えられます。ブラッシング方法や圧力が不適切な場合、歯間ブラシの誤った使用、歯肉にダメージを与える歯科治療などが挙げられます。
また、使用している歯ブラシの硬さもチェックする必要があります。丁寧に歯磨きをしていれば歯肉が歯の隙間を埋める「クリーピング現象」が起こります。歯肉を歯の方向に押し上げるようなイメージで磨くことが重要です。また、歯と歯茎の境目を強くこすることは歯肉の退縮につながるため、注意が必要です。
- 妊娠中で銀歯の粉は人体に何の
悪影響もないのでしょうか? -
歯科治療で使用される銀歯の研磨により生じる金属粉の量は極めて微量であり、全胎児への影響はほとんどないと考えられます。
金属イオンの心配がある場合、むしろ魚に含まれる水銀量の方が懸念されることがあります。特定の魚の一部には高濃度の水銀が含まれていることが知られています。しかし、妊娠期間中においても、1週間に4回の食事であれば、それらの魚を摂取しても安全とされています。金属に関して言えば、完全に無害なものは存在しません。たとえ一般的に金属アレルギーが起こりにくいとされる「金」や「チタン」でも、アレルギー反応を示す人はいます。また、歯磨き剤や食品添加物にも有害と考えられる成分が含まれていることもあります。
重要なのは、リスクの発生要因がどれだけ高いかを考慮することです。少しでも不安なことがあればお気軽にご相談ください。
- 妊娠中、治療時のレントゲンや
麻酔は影響ないのでしょうか? -
歯科でのレントゲン撮影による被爆線量は、一般的に太陽光線から浴びる自然被爆量よりも少ないとされています。小さな歯のレントゲン撮影では、おおよそ0.03 mSv(シーベルト)とされており、胸部のレントゲン撮影の1/20程度と考えられています。また、レントゲン撮影は頭部に行われ、腹部への照射ではないため、散乱線の影響も無視できる範囲です。鉛入りのプロテクターを装着して撮影されれば、妊娠への影響について心配する必要はありません。
ただし、妊娠中や妊娠している場合には、薬剤の使用は慎重にしなければいけません。現在の傾向としては、薬剤の投与は有益性が危険性を上回る場合に限られるとされています。つまり、妊娠に対して100%安全な薬剤は存在しない前提で投薬されます。ただし、常にリスクがあるというわけではありません。実際に、妊娠初期や妊娠中の歯科治療は問題とされず、むしろ歯周病や虫歯の放置が低体重児出産や早産のリスクを高める可能性があるとされています。
- 妊娠したら唾液が急にへりました。唾液がほとんど出ません。
-
妊娠中にはホルモンの変動などにより、唾液の分泌が減少することがあります。そのため、舌の運動や唾液腺のマッサージによって反射的な唾液分泌を促すことが有効とされています。歯ブラシや電動歯ブラシを使用して歯肉をマッサージすることで、小さな唾液腺の刺激が促されると言われています。特に音波歯ブラシなどは独特の振動により、唾液分泌の促進効果が高いとされています。
妊娠期間中の口腔内の清潔さは重要ですので、口腔内を刺激することによって唾液の分泌減少に対処することをお勧めします。ただし、口腔内の刺激によって不快感や痛みが生じる場合は、歯科医師に相談して適切な対処法をご案内いただくことが重要です。
- つわりがひどくて歯がみがけません。何か良い方法はないですか?
-
間食(特に甘いもの)をできるだけ避けることや、口の中に食べ物のカスがたまるのを防ぐことは、口腔の健康維持にとても重要です。歯ブラシが使えない場合でも、うがいで口の中をすすぐことも効果的です。気分が優れている時は、できるだけ歯ブラシを使用するように心掛けましょう。ただし、歯磨き粉の使用は必須ではありません。
また、歯ブラシをする際には、10分程度の時間をかけることが望ましいですが、歯磨きだけに集中する必要はありません。テレビを見ながら、新聞や本を読みながら歯を磨くことも一つの方法です。なお、歯磨き剤を使いすぎると口の中が泡でいっぱいになり、早く終わりたくなることがありますので、適量を使用するように注意しましょう。
子どもの歯の治療について
- 6歳の子供の下の前歯が抜けないのに内側から永久歯が
生えてきました。大丈夫でしょうか? -
永久歯は、多くの場合乳歯の内側から出現します。その結果、一時的に乳歯と永久歯が重なることがありますが、特に問題ではありません。しかし、乳歯が揺れて痛みを伴ったりさ永久歯が過度に内側から生えたりしている場合には、乳歯の抜歯が考慮されます。
また、最近では乳歯が抜けてからでも永久歯が出てこない子どもたちが増えています。永久歯が歯肉を突破する力を持っていないため起こり得るトラブルですが、えみは総合歯科 大阪梅田院ではレーザーを使用して永久歯が出るように処置します
- 虫歯菌は母親から赤ちゃんにうつるってきいたけれど本当ですか?
-
お腹の中の赤ちゃんの口には虫歯菌は存在しません。虫歯は、両親の口から赤ちゃんへ感染することが多いです。特に、同じ箸を使って食事を与えたりすると、虫歯菌が母親から子供に移る可能性があるため、気をつける必要があります。だからこそ、母親の虫歯予防が赤ちゃんの虫歯予防に大きく関わってきます。
子供の虫歯だけを気にするのではなく、母親自身の虫歯も忘れずに治療しましょう。
- 3歳の子供です。
指しゃぶりがやめられません。
歯ならびに影響があるのでしょうか -
指しゃぶりは乳児期には一般的な行為で、すぐに心配する必要はありません。しかし、指にタコができたり、4歳を過ぎても続けてしまう場合、顎の成長や歯の配置に悪影響を及ぼす可能性があります。
もし子供が5歳や6歳になっても指しゃぶりを続けているなら、癖を直すようにサポートしてあげてください。
- 6歳の子供の生えたばかりの前歯が転んで抜けおちてしまいました。
どうしたらいいですか? -
脱落した歯は再植可能ですが、そのためにはできるだけ早く歯科医院で治療を受けることが重要です。落ちた歯は清潔に保ち、牛乳や母親の口中(唾液の中)に保存し、歯科医院へ持参しましょう。
歯を再植した後は、歯が再度抜け落ちないように固定し、経過を見守る必要があります。問題がなければそのまま通常通り使用していただけます。
ただし、一度抜けた歯や強い衝撃を受けた歯は、後に化膿したり、歯の根が吸収されて揺れたりといった問題を引き起こすことがあります。そのため、定期的に経過観察を行うことが大切です。
- 子供の口臭が気になります。胃腸など、どこか悪いのでしょうか?
-
口臭は誰しもが持ちうるものです。特に朝目覚めたときや、風邪などで体調を崩したときには口臭が強くなることがあります。子供の口臭はほとんどの場合気にする必要はありませんが、唾液の分泌が少なく口が乾燥してしまうと口臭が強くなる可能性があるため、チェックしておきましょう。
また、口臭の大半、およそ80%は口内の問題が原因とされています。虫歯や膿を排出する歯、歯肉の腫れなどがないか、子供の口内をよく観察してみてください。もし膿が見つかった場合は、すぐに消毒と歯科治療が必要で、放置すると永久歯にも影響が出ることがあります。
歯の根の治療を通じて膿を取り除けば、歯の保存が可能となります。そうすることで歯を抜かずに、そのまま使い続けることができます。
- 子供の歯磨きについてポイントを教えて下さい。
-
虫歯が特に発生しやすい場所は、大人も子供も共通です。奥歯の噛み合せの溝、歯と歯の間隙、そして歯と歯肉の境界部分が特に虫歯が発生しやすい場所です。。子供の歯ブラシ選びでは、ヘッドが小さなものを選んでください。歯ブラシの毛先を歯面に確実に当て、やさしく小さな往復の動きで磨くことが大切です。歯肉炎が起きている場合や、新しい歯が生え始める時期は、柔らかい歯ブラシを使用すると良いでしょう。
食事の後に必ず歯を磨くという習慣が重要です。その習慣を身につけるために、食事が終わったら親子で一緒に歯を磨くといった工夫が有効です。また、子供が自分で完全に磨くのは難しいため、保護者が仕上げ磨きをすることも大切です。
特に注意が必要なのが第一大臼歯(6歳臼歯)で、これは生え始めから完全に定着するまでに1年から1年半ほどを要します。この期間は歯ブラシが当たりにくくなるため、横からブラシを入れて噛み合わせの溝をしっかりと磨くことが必要です。また、歯の生え替わり期には乳歯と永久歯が混在し、歯列や歯の高さが凸凹になり、汚れが溜まりやすくなるので注意しましょう。
歯磨きは、乳幼児期から毎日磨く習慣を身につけることが大切です。
- 言葉が不明瞭で、
舌のすじを切ったほうがいいと言われたのですが…(3歳) -
「舌小帯短縮症」という状態は、舌の先端を使ってラ行、タ行、サ行の音を発音するのが困難となる症状です。通常、このような発音の問題は5~6歳までに解消されることが多いため、その年齢まで様子を見て、改善しない場合には短い舌小帯を切る簡易的な手術を行います。
過去にはメスを使用して舌小帯を切り、縫合する必要があり時間もかかりました。しかし、現在はレーザーを用いた手術が主流となっており、痛みや出血もほとんどなく、処置時間も約10分程度で終わります。
同様に、上唇と前歯をつなぐ部分の筋肉(上唇小帯)が短い場合もあり、これを「上唇小帯強直症」と呼びます。この状態は永久歯の前歯の並びを乱す可能性があるため、必要に応じて同様のレーザー手術を行います。この手術も約10分程度で完了します。
詳しくはこちらをご覧下さい。 レーザー治療による症例>>
早めにご相談下さい。
- 健診でレントゲンをとったら、
前歯に余分な歯があると言われました。(3歳) -
余分な歯を「過剰歯」と称します。過剰歯は、自然に生えるものと生えないものの二種類が存在します。歯列に悪影響を及ぼす可能性がある場合は、過剰歯を除去するのが適切です。生えてこない過剰歯については、将来的に歯列へ影響を及ぼす可能性があるため、綿密な観察が重要です。
過剰歯は上顎の中央部、特に前歯の間に出現する傾向が強く、この種の過剰歯は「正中埋伏過剰歯」と呼ばれます。これらは前歯の配列に影響を及ぼすことが多いため、小学生時代に除去するのが良いとされています。
さらに、過剰歯が歯列に影響を及ぼさない場合でも、将来的に細菌感染を引き起こし、痛みや腫れなどの症状を生じる可能性があるため、それらが発生した場合は過剰歯の摘出が必要となります。過剰歯を無視すると、周囲の骨構造や隣接する永久歯に悪影響を及ぼす可能性があります。そのため、定期的に歯科医院で診察を受けることが重要です。
- 下の前歯の乳歯が抜けないのに、
内側から永久歯が生えてきました。(5歳) -
下の前歯の永久歯が乳歯の内側から生えてくる現象は良く見られますが、永久歯の成長のために乳歯を抜くことが推奨されます。乳歯を抜くと、永久歯は成長するにつれて、舌の圧力により前方に移動します。
永久歯が正しい位置に達するかどうかは、永久歯の大きさと、乳歯を抜いた後の空間の幅によります。歯科医と相談し、状況によっては歯列矯正治療が必要となることもあります。
また、乳歯が抜けたにもかかわらず、永久歯がなかなか生えてこないことも多いです。これは、永久歯が歯肉を突き破るのに十分な力がないためです。永久歯を生やすためには外科的な手術が必要ですが、レーザー手術を使用すれば治療は簡単で、痛みもほとんどありません。乳歯が抜けてから一ヶ月以上経過しても永久歯が見えない場合は、早めに歯医者に行くのがおすすめです。
- 永久歯が生えてきましたけど、
まだ指しゃぶりをしています。
止めさせた方がいいですか?(6歳) -
乳児期の指しゃぶりは理的な反応です。しかし、小学校に入学しても続く場合は、口内の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。
小児科医、心理学者、歯科医師によって指しゃぶりに対する見解は少し異なりますが、生理的な指しゃぶりの時期(3歳~4歳)を超えても続く場合、それは開咬(前歯が合わない状態)や上顎前突(出っ歯)の原因となります。開咬や上顎前突が発生した場合は、矯正治療が必要となる可能性があります。
- 上の前歯(永久歯)がハの字
に生えてきました。(7歳) -
上の二本の前歯がハの字(扇形)に開いた状態で生えてくることは一般的に見られる現象で、このような歯並びの時期を“みにくいあひるの子時代”とも呼ばれます。
多くの場合、隣の歯や犬歯が生えてくることや、唇と舌の間のバランスにより、自然に改善します。しかし、以下のような原因がある場合には、自然に治ることはありません。
・歯の大きさと顎の大きさのバランスが崩れている
・埋没している余分な歯がある
・隣の歯が生まれつき存在しないこうした場合、最終的には矯正治療が必要となることもあります。一度歯科医師に相談してみることをお勧めします。
- はえかけの乳歯は、本当にむし歯になりやすのですか?
-
新しく生えた歯は、歯の表面が柔らかく、酸に対して特に敏感です。特に、歯が生えてから表面が硬化するまでの約1年間は虫歯が発生しやすい時期となります。そのため、この期間中にはフッ素塗布などの虫歯予防が特に重要になります。
さらに、生活習慣としてきちんと歯を磨くことを覚えさせることも必要です。1日3回の食事の後はもちろん、おやつの後のブラッシングも習慣づけることが推奨されます。十分に注意していても虫歯にかかることはあるため、定期的な健診がおすすめです。
- 乳歯に冠をかぶせると永久歯がはえるのに邪魔になりませんか?
-
乳歯に冠を取り付けることが、特に永久歯の生え方に問題を生じさせるわけではありません。ただし、大きな虫歯などで歯の根の先に病変が生じたり、根の神経を取り除いたりした結果、乳歯の根の吸収が適切に行われなくなり、永久歯が正常に生えてこない可能性があります。そのため、冠を取り付けるほどの大きな虫歯を作らないことが最も重要です。
えみは総合歯科 大阪梅田院では、乳歯に冠を取り付けることはなく、100%白い詰め物(レジン)で治療を行っています。
- 乳歯が生えてくるのは、いつ?
乳歯が生えそろうのは、いつ? -
歯が生えるのが早い赤ちゃんは生後4~6ヶ月の間に最初の歯が生え始めますが、平均的には8~9ヶ月くらいに歯が生えてきます。通常、最初に生えるのは下の前歯(第一中切歯)ですが、上の前歯が先に生えることもあります。この時期は、赤ちゃんが固形物を食べ始め、唾液の分泌量が増える時期でもあります。
乳歯は上あごに10本、下あごに10本、合計20本あります。1歳になる頃には、一般的に上下の前歯が4本ずつ生えそろうことが多いです。その後、口の奥にある第一乳臼歯が最初に生え、1歳半検診の頃に乳犬歯が生えるのが一般的です。
2歳から2歳半の間に第二乳臼歯が生え始めます。2歳半から3歳になるころには、20本すべての歯が生えそろい、「乳歯列」または「乳歯」と呼ばれる歯並びが完成します。
この時期、歯と歯の間に隙間ができることがあります。この隙間は永久歯のためのスペースなので、あまり心配する必要はありません。
就学前までは乳歯が生え続けますが、歯ぐきの下の顎の骨では永久歯が形成されます。
- 2歳で前歯がとけてきたみたいです。
-
前歯が溶けてきたように見えるのは、虫歯である可能性が高いです。
哺乳瓶に果汁(100%果汁であっても糖分は変わらない)やスポーツドリンク、乳酸菌飲料を入れて与えたり、哺乳瓶のだらだら飲みをしたりすることで起こることが多いです。
虫歯は、最初は歯の表面が白くなるところから始まり、次第に歯が溶けたような状態に進行していきます。早期に気付き、治療と予防指導を受けることが重要です。
- 乳歯の歯ならびでは隙間があるといいのですか?
-
乳歯の歯並びでは、歯と歯の間に隙間(歯間隙間)が存在するのが正常とされています。乳歯は赤ちゃんの頃から機能するように、小さなあごに合ったサイズで生えてきます。子供が成長するにつれて顎は大きくなりますが、乳歯自体の大きさは変わらないため、隙間ができるのです。その後、成長した顎に合わせて大きさの適した永久歯が生え替わることで、これらの隙間は自然と無くなっていきます。
歯間隙間が全く見られない場合は、将来の永久歯の歯並びが不正咬合(歯の並びやかみ合わせが正常でない状態)になりやすい傾向があります。しかし、歯間隙間が存在するからといって必ずしも美しい歯並びになるわけではありません。この時期は顎の成長を促進するために、噛む回数を増やすような食生活を心掛けることが大切です。
- 検診で小帯異常と言われました。大丈夫ですか?
-
形態的な異常の一つとしてよく見られるのが、「上唇小帯」です。これは上の唇の内側の繊維束のことで、場合によっては上の前歯の裏側まで伸びていることがあります。歯磨きの際に歯ブラシが当たり、子供が歯磨きを嫌がったり、上の前歯が早い段階でむし歯になることもあります。また、前歯の間に隙間を残すこともある異常です。
加えて、舌小帯(舌の下面を口底につなげている組織)の異常が強い場合には、発音や飲み込む動作に問題が生じることもあります。
そのような状況においては、歯科医院にご相談いただくのがおすすめです。えみは総合歯科 大阪梅田院では、レーザーを使用して小帯の治療を行っています。ほとんど痛みがなく、5~10分ほどで治療は完了します。
- はえたばかりの歯は、
特にむし歯になりやすいというのは本当ですか? -
新しく生えた歯は、その表面が柔らかく、酸による侵食を受けやすい状態です。歯が生えてからその表面が硬くなる(十分に石灰化する)までの約1年間は、むし歯が発生しやすい期間となります。そのため、この時期にフッ素を塗布するなどのむし歯予防対策が大切となります。
乳歯から永久歯への生え変わりは、おおよそ12歳から13歳までとなります。そのため、食事やおやつの後にはきちんと歯磨きを行うことや正しい歯磨きの方法を身につけることが重要です。
正しい歯磨きの方法については、歯科衛生士までお気軽にご相談ください。
- フッ素が歯にいいと聞きましたが本当ですか?
-
フッ素は歯の質を強化し、再石灰化を促進するなど、むし歯予防において有効性が確認されています。これは無色透明の物質で、定期的に歯科医院で塗布されます。主に乳歯の前歯がむし歯になった後で、むし歯の進行を抑えるために塗布されます(むし歯の部分はフッ化ジアンミン銀が沈着して少し黒ずむことがありますが、これは別の物質です)。
さらに、イオン導入法と併用すると、歯の内部にフッ素がより多く取り込まれ、むし歯予防の効果が高まります。
- 子供が3歳になりますが
虫歯が急に増えてきました。 -
歳頃になると、子どもたちは外出先などで甘いものを口にする機会が増えてきます。そのため、歯と歯の間でむし歯が発生しやすくなる時期でもあります。
乳歯のむし歯は、歯と歯の間の見えにくい部分で進行し、親が気づく頃には大きなむし歯になっていることが多いです。また、乳歯の神経はまだ未熟なため、子どもたちはあまり痛みを感じません。これがむし歯の早期発見を難しくする一因となります。
予防するためには、おやつは特定の時間に限定して与え、歯磨きの習慣も一緒に身につけさせることが重要です。
また、早期発見と早期治療を行うために、定期的な歯科検診を受けましょう。
- 乳歯の虫歯の特徴って
あるのですか? -
乳歯は永久歯と比較すると軟らかく、歯の厚みも薄く小さな形をしています。特に歯の表面の硬いエナメル質は永久歯の半分の厚さであり、石灰化が弱いため、一度むし歯になると進行が早く、約5〜6カ月で神経にまで達することがあります
乳歯の特徴として、神経までむし歯が進んでも子どもはほとんど痛みを感じません。そのため、細菌が骨の中に侵入し腫れが生じるなど、お母さんが初めて気づくこともあります。乳歯の根は神経が存在しないため、非常に脆く、永久歯と生え替わるまで持たないこともあります。
乳歯は小さく薄いため、治療した歯が割れたり外れたりすることがあります。放置すると状態が悪化してしまう可能性があるため、定期的な健診と早期治療が非常に重要です。
- 1歳半なんですが
まだ哺乳瓶が手放せません。 -
早めに哺乳ビンの使用をやめることが望ましいです。
ダラダラと哺乳ビンを使用することは乳幼児のむし歯の原因となり、口の周りの筋肉の発達にも影響を及ぼす可能性があります。
また、母乳や牛乳には乳糖という糖分が含まれていますので、ショ糖ほどではないものの、むし歯の栄養源となり得ます。
のどが渇いた場合でも、麦茶などを飲むことを促しましょう。
もし寝る前の授乳がやめられない場合は、飲んだ後に哺乳ビンを取り除いて口の中をきれいに拭いてあげましょう。絶対にお口の中が汚れたままで寝かせないようにしてください。
- 乳歯の虫歯は
永久歯に影響しますか? -
乳歯のむし歯は、さまざまな問題を引き起こします。まず、むし歯になった乳歯は食べ物を十分に噛むことができず、正しい発音の習得にも悪影響を及ぼします。また、乳歯のむし歯は永久歯の歯並びや咬み合わせにも悪影響を与えます。
乳歯と交換して生えてくる犬歯や小臼歯の前後的な最大の幅は、乳歯と比べて大きくなっています。これにより、永久歯がゆっくりと、十分なスペースを確保して生えてくることができるようになっています。
しかし、乳歯がむし歯になると、隣り合う歯の間に歯垢が入り込んでしまいます。これにより、第二乳臼歯の後に生えてくる第一大臼歯が乳臼歯を前に押すため、永久歯が生えてくるスペースが不足してしまいます。その結果、永久歯が正しく生えてこなくなったり、横方向に生えて歯並びを乱す可能性があります。
東京歯科大学小児科講座の研究によれば、乳歯のむし歯を予防すると、永久歯の歯並びはほとんど乱れないことが示されています。
さらに、乳歯のむし歯が進行し、早い時期に歯が失われると、永久歯があごの中に埋まったままで生えてこない場合もあります。最初から永久歯がないわけではなく、第二乳臼歯が早期にむし歯になり失われたためです。その結果、第一大臼歯が第二乳臼歯のあったスペースまで前方に移動し、第二小臼歯があごの中に埋まったままになってしまいます。
- 乳歯の根の先の病気は
永久歯に影響するのですか? -
乳歯のむし歯が進行すると、歯の中央にある歯髄と呼ばれる軟らかい組織に炎症が広がります。さらに進行すると、歯髄は壊死してしまい、歯の根の先に膿の袋が形成されます。乳歯の直下には永久歯の芽が存在しているため、乳歯の状態は永久歯の形成にも影響を与えます。しかし、乳歯の根に病気が生じても、生体はそれに対して防御反応を示し、目に見える明確な症状は少ないことがあります。ただし、乳歯の状態が悪化すると、永久歯の形成が悪くなり、むし歯にかかりやすくなることがありますので、注意が必要です。
また、膿の袋は歯を支えている歯槽骨を溶かしてしまいます。これにより、後から生えようとしている永久歯も骨とともに溶けてしまう可能性があります。
特に前歯はこのような状態が多く見られますが、かつて歯に外力が加わったことがある場合、内部で膿がたまっていることがあります。このような場合は早急な治療が必要となります。
- 一番奥の乳臼歯をむし歯で
早く抜いてしまったが、
このままでもよいですか? -
6歳臼歯が生えてくるスペースを確保し、適切な咬み合わせを形成するためには、装置を入れるのがおすすめです。なお、近年では装置の使用は個別の症例によって判断されるようになっています。歯科医師とよく相談し、装置を使用する場合は定期的な管理を受けることが重要です。装置を入れた後も定期的な管理が必要です。
加えて、装置を入れた後も放置せず、適切な管理を行うことも重要です。6歳臼歯のスペースを確保することで、その後の永久歯の生え変わりや交換時期がスムーズに行われます。
ただし、装置の挿入は永久歯の歯並びに影響が出る場合もあります。
早期の診断が重要ですので、お気軽にお問い合わせください。
- 乳歯に冠をかぶせた時の影響は?
-
永久歯の生える過程において、乳歯に冠をかぶせることで邪魔になるということはありません。ただし、大きなむし歯などによって乳歯の根の状態が悪化し、吸収がうまくいかなくなると、永久歯が正常に生えてこないことがあります。そのため、冠をかぶせる必要が生じるような大きなむし歯を予防することが最も重要です。
乳歯のむし歯は、適切な治療が行われる前提で考えられます。乳歯がむし歯になるということは、口の中がむし歯にかかりやすい状態にあることを示唆しています。そのため、後に生えてくる永久歯のためにも食事習慣の改善や適切な歯磨きなど、口の中の環境を改善する必要があります。
- 3歳児で虫歯の治療はできますか?
-
この時期のお子さんは自我が芽生え、自分で何でもやりたがる傾向がありますが、歯の治療においてはお母さんと一緒であることが望ましいです。最初はお母さんに抱っこされて治療に臨みますが、慣れてくると一人で治療ができる年齢でもあります。母子分離が完成するのは、お子さんの心の中にお母さんとの絆ができたときとされています。お母さんとの関係がしっかりと確立されている場合は、比較的早く治療に慣れて治療室に一人で入っていけるようになります。
しかし、何が嫌だと言えずにただ泣くだけのお子さんは、なかなか治療に慣れず、説明しても聞いてくれません。お子さんが冷静になり、相手の話を聞けるようになるまで、何回かの来院が必要になるかもしれません。
そのため、お子さんが小さいうちは可能な限り虫歯の進行予防に努めてください。むし歯が軽度であれば、特殊なセメントを詰めたり、フッ化ジアンミン銀という薬を歯に塗って進行を抑える処置も行えます。
- 乳歯の外傷の影響はでますか?
-
近年、乳歯の外傷は増加傾向にあります。乳歯の外傷は、食べ物を噛む機能だけでなく、審美性や顔や歯並びの発育にも影響を及ぼす可能性があるため、外傷を予防するためには日頃から注意が必要です。特にこの時期のお子さんは運動神経の発達がまだ十分でないため、お母さん方は環境整備に十分な注意を払ってください。
外傷の原因としては、転倒が最も多いです。家の中で転んで机の角などに顔をぶつけることがよくありますので、幼児の行動範囲にはこのようなものをできるだけ置かないようにすることが重要です。乳歯が外傷を受けると、唇や顔なども怪我したり骨を傷つけたりすることがあります。
乳中切歯が細かく割れて見える重症に見える場合でも、他の部分には大きな影響を与えていないことがあります。これは、歯が割れることによって力が分散されるためです。一方、乳中切歯が骨の中に埋没する場合は、エックス線写真で見ると、歯がまったく割れていないことがわかります。このような症例は乳歯ではよく見られます。しかし、歯が割れていなくても、永久歯には大きな影響を与えます。
3歳のお子さんの乳歯が外傷を受けると、永久歯が曲がってしまい、口の中に正しく生えてこないことがよくあります。しかし、定期的な検診を受けていれば、最適な時期に処置を行うことで、口の中に永久歯を誘導することができます。そのため、定期的な検診は非常に重要です。
さらに、外傷が大きくなくても、永久歯の形成不全を引き起こすことがあります。外傷を受けた時期が早いほど重度となり、乳中切歯が生えたばかりの1歳未満のお子さんの場合、乳歯がまったく形成されない歯牙腫と呼ばれる状態になることもあります。したがって、特に低年齢児については、外傷を予防するために注意が必要です。