歯の詰め物が痛いのはなぜ?原因と対処法について解説

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こんにちは!

大阪 梅田のえみは総合歯科 理事長 加藤直之です。

「虫歯の治療が終わったのに、詰め物を入れた後も痛い」「痛みがある原因を知りたい」

虫歯治療が終わっても痛みが続くことに、不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

本記事では、詰め物を入れた後に痛みが出る原因について解説します。

「詰め物をした後に痛みが出た場合の対処法」についても徹底解説するので、詰め物を入れた後の痛みについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

なお当院では初診時のカウンセリングの際に、患者様のお悩みや症状について詳しくお伺いしています。

以下のページでは当院の初診の流れを記載していますので、気になる方はぜひご覧ください。

詰め物を入れた歯が痛いのはなぜか

治療が終わって詰め物を入れたのに、痛みがあると不安ですよね。

まずは詰め物を入れたのに痛いのはなぜか、以下の原因を見ていきましょう。

  • 歯の神経が敏感になっているから
  • 銀歯には熱伝導性があるから
  • 虫歯が大きかった(神経まで近かった)から
  • 詰め物の高さが合っていないから
  • 虫歯が再発したから

歯の神経が敏感になっているから

詰め物を入れたときに、歯の神経が敏感になっていて痛みを感じる事があります。

歯の神経が敏感になるのは、「虫歯を削った刺激」や「詰め物を付けるときの接着剤の影響」などが考えられます。

一般的には1週間程度で痛みが落ち着きますが、痛みの感じ方には個人差があり、虫歯の大きさによってはずっと痛みが引かないことも。

痛みの症状が長引く場合は、一度かかりつけの歯科医院に相談してみましょう。

銀歯には熱伝導性があるから

銀歯には「熱伝導性(熱を伝えやすい性質)」があるため、銀歯の詰め物を入れた後に痛みを感じる事があります

特に銀歯を入れたばかりのときに、冷たい物や熱い物で刺激を感じる事が多いです。

このときに歯の神経を守る「第二象牙質」が形成されると、痛みは和らぎます。

第二象牙質が形成されるまでの期間には個人差があり、2~3ヶ月ほどかかると言われています。

時には半年~1年かかることもあるので、ズキズキした強い痛みでない場合は、しばらく経過観察で様子を見ることも。

銀歯にはこのような熱伝導性があるため、治療後の知覚過敏が気になる方は、セラミックの素材を検討してみるのも良いでしょう

セラミックについて詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。

関連記事:奥歯の治療は銀歯とセラミックどっちがいいの?材質の違いについても解説!

なお当院でのセラミック治療では、通院回数をかけたくない方向けのセレック治療なども取り揃えています。

虫歯が大きかった(神経まで近かった)から

もともとの虫歯が大きかった(神経まで近かった)場合は、詰め物を入れても冷たい物や熱い物がしみたり、痛んだりしやすいです。

治療の際に神経をむやみに除去してしまうと、歯の寿命が短くなるため、虫歯が神経まで到達していなければ、できるだけ神経を残します。

しかし詰め物をした後に、生活に支障が出るほどの痛みが続く場合は、神経を除去する治療が必要になります。

詰め物の高さが合っていないから

詰め物の高さがわずかに違うだけでも、痛みが出ることがあります。

例えば他の歯よりも詰め物の高さが高い場合は、噛んだときに歯の神経が敏感になり、痛みを生じやすいのです

詰め物が高い場合は、強く当たっている部分を調整すれば痛みは引いてきます。

ただし、調整して2~3日経っても痛みや違和感が引かない場合は、担当の歯科医師に相談してみましょう。

虫歯が再発したから

一度虫歯の治療を行ったとしても、再び虫歯を発症することがあります。

特に普段のセルフケアが不十分だと、虫歯のリスクが高まり再発することがあるので、注意しましょう。

虫歯が再発している場合は、詰め物を外して再治療が必要になります。

虫歯の再発を起こさないためには、セルフケアに加え定期的な歯科医院へのメンテナンスも大切です。

メンテナンス時に虫歯のチェックを行ってもらい、虫歯が再発しないように努めましょう。

歯の詰め物が痛いときの対処法

ここからは、歯の詰め物が痛くなったときの対処法を、「自分でできること」「歯科医院で行ってもらうこと」の項目に分けて表にまとめました。

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それぞれの対処法が理解できるように、詳しく解説します。

自分でできる痛みの対処法

まずは以下の自分でできる痛みの対処法をチェックしていきましょう。

  • しばらく様子を見る
  • 痛み止めを飲む
  • 血行を良くしない
  • 熱い物や冷たい物を避ける
  • 痛む歯を刺激しない

しばらく様子を見る

歯に痛みが出ていても、徐々に症状が落ち着いているときは、しばらく様子を見てみましょう。

生活に支障が出るような痛みがある場合は、すぐにでも歯科医院にかかるべきですが、治療の直後に若干の違和感や痛みを生じるのは、自然なことでもあります

前に解説した第二象牙質のことを踏まえて、生活に支障が出る痛みでなければ、むやみに歯を触らずにしばらく様子を見ることをおすすめします。

痛み止めを飲む

痛み止めを服用することで、歯の痛みを一時的に和らげることができます。

ドラッグストアなどの市販のお薬でも構いませんので、痛み止めを服用し、様子を見るのも1つの手です。

ただし、痛み止めは痛みの根本的な原因を失くせるのではなく、あくまで応急処置です。

痛み止めの効果がなくなる頃にまだ痛みが続くようであれば、歯科医師に相談して適切な処置をとってもらいましょう。

血行を良くしない

以下のような例で体内の血行が良くなると、歯に痛みを感じることがあります。

  • タバコを吸う
  • お酒を飲む
  • 熱いお風呂に浸かる
  • 適度な運動を行う

歯に痛みがあるときは、タバコやお酒はできるだけ控えましょう。

お風呂に入るときも、熱い湯船にじっくり浸かるようなことは避け、軽くシャワーを浴びる程度で済ませることをおすすめします。

運動も体内の血流が良くなるので、痛みがあるときは安静に過ごすように心がけましょう。

熱い物や冷たい物を避ける

熱い物や冷たい物などの歯に刺激を与える食べ物は、痛みがあるあいだは避けましょう。

また、痛みの原因がわからない状態で刺激が強い食べ物を食べていると、症状を悪化させてしまう可能性があります。

治療直後や痛みが出てきている場合は、刺激がある物を食べないように注意しましょう。

痛む歯を刺激しない

歯が痛んで指で触ったり痛みがある部分で噛んだりしてしまうと、余計に痛みが強くなる恐れがあります。

人が食事をする際にかかる力は、男性で60kg・女性で40kgほどで、自身の体重と同じくらいの力がかかると言われています。

物を噛む際にこれだけ大きい力が加わると、歯の神経が炎症を起こし、歯が痛む原因にもなりかねないため、歯に痛みがあるあいだは力を与えないように安静にしておくことが大切です。

歯科医院で行ってもらう対処法

詰め物をしている歯が痛くなったときの、歯科医院で行ってもらう対処法は、以下の通りです。

  • しみ止めのお薬を塗ってもらう
  • 詰め物の噛み合わせを調整してもらう
  • 歯の神経を取ってもらう

それぞれの対処法が理解できるように、詳しく解説します。

しみ止めのお薬を塗ってもらう

冷たいものがしみるなどの「知覚過敏症」の場合は、知覚過敏専用の薬剤を塗布する方法があります。

薬剤を塗布することで、外部刺激から歯を守り、冷たい物がしみるなどの症状を緩和できます。

しみ止めのお薬を塗布する処置は、1回で効果を感じることは少なく、数回塗布することで効果を感じられるでしょう。もし数回塗布しても症状が感じられない場合は、歯の表面にレジンというプラスチックを塗布して様子を見ることもあります。

以下の記事では、銀歯がしみる症状について深掘りしているので、ぜひ参考にしてください。

関連記事:銀歯がしみるのはなぜ?知っておきたい3つの原因と治療方法

詰め物の噛み合わせを調整してもらう

詰め物の噛み合わせが高いことで痛みが出ている場合は、噛み合わせを歯科医院で調整してもらいましょう。

通常、詰め物を歯に接着する際に、詰め物の噛み合わせの調整を一緒に行います。

詰めた後にも「噛み合わせに違和感がある、高い感じがする」という感覚が生じた場合は、即座に歯科医師に相談して、噛み合わせの調整を行ってもらいましょう。

噛み合わせを調整してもらうことで、歯の神経に伝わる過度な力が緩和され、痛みが治まることがあります。

歯の神経を取ってもらう

ここまで解説した対処法を実践しても、「症状が改善しない」「生活に支障が出るくらいの痛みがあって我慢できない」場合、歯の神経を取る治療(根管治療)の選択肢がとられます

歯の神経を取ることで痛みは治まりますが、「歯が死んだ状態」になることで、以下のようなことが起こる可能性があります。

  • 歯が割れやすくなる
  • 月日が経つと歯が変色する
  • 2次カリエスになっても気づきにくい

神経を除去すると、歯に栄養を行き届かせることができなくなるため、歯が割れやすくなります。歯が割れることを防ぐために、神経を取る処置を行ったら、歯を大きく削って被せ物をすることも。

また、歯の神経がなくなって月日が経つと、歯の色がくすんだような色に変わることがあります。そして2次カリエス(治療が終わった部分に再度虫歯ができる)になっても、歯が死んだ状態で感覚がないため、気づきにくいです。

ここまで解説したように、歯の神経を取る処置は、さまざまなリスクを引き起こす恐れがあるため、最終手段として捉えておきましょう。

歯の詰め物が痛いことに関するQ&A

最後に以下のような歯の詰め物が痛いことに関する、よくある質問を紹介します。

  • 歯の詰め物が痛いのはいつまで続きますか
  • 歯の詰め物が取れた(痛い)ときの対処法を知りたいです
  • 歯の詰め物が痛くて神経を抜いたのにまだ痛いのはなぜですか

それぞれの疑問が解決できるように、詳しく見ていきましょう。

歯の詰め物が痛いのはいつまで続きますか

痛みの原因にもよりますが、「詰め物を入れたときの接着剤の影響」や「歯を削ったときの刺激による痛み」の場合は、1週間程度で落ち着くことがほとんどです。

ただし、痛みの感じ方には個人差があり、治療前の虫歯の大きさによっては、いつまでも痛みが引かないこともあります。

症状が長引く場合は、一度かかりつけの歯科医師に相談することをおすすめします。

歯の詰め物が取れた(痛い)ときの対処法を知りたいです

歯の詰め物が外れた場合、できるだけ早めに歯科医院へ連絡して適切な処置を取ってもらいましょう

詰め物と歯が大きなダメージを受けていなければ、外れた詰め物を再度装着することも可能です。外れた詰め物は処分せずに歯科医院へ持っていき、再度付けられるかを診てもらってください。

ここで、以下のことは行わないように注意してください。

  • 無理やり詰め物を自分で戻す
  • 詰め物を市販の接着剤で戻す
  • 外れた歯で強く噛む

外れた詰め物を自分で戻そうとするのは危険です。詰め物は小さいため、戻す時に誤って口の中に落としてしまうと、詰め物を誤飲する危険性があります

そして市販の接着剤で戻すこともやめましょう。自分で戻すと歯と詰め物のあいだに隙間ができてしまい、隙間から虫歯菌が侵入することがあります。

外れた歯で噛んでしまうと、歯にヒビが入ったり割れたりする危険性も。噛む力は、成人男性で約60kgかかると言われています。

詰め物が外れたら、歯科医院で診てもらうまでは極力触らずに、安静にしておいてください

歯の詰め物が痛くて神経を抜いたのにまだ痛いのはなぜですか

歯の神経を除去しても痛い場合、以下の状態が考えられます。

  • 神経の治療が上手くできていない
  • 根の先に膿が溜まっている
  • 被せ物が合っていない
  • 歯の根っこが割れている

もともと神経の治療は難しく、様々な理由から歯の先端部分の細い神経が残ってしまい、歯が痛むことがあります

そして神経を除去したあとは、根の消毒の治療を進めていきます。この根の消毒がきちんとできていなかったり、神経の変わりになる最終的な薬がきちんと詰められていないと、細菌が繁殖し膿が溜まり痛むことも。

他には根の治療がきちんと行われていても、被せ物が合っていなかったり歯の根っこが割れることで痛みを生じることもあります。

神経を取った歯はもろくなり、歯の根っこが割れやすくなることも覚えておきましょう。

まとめ|歯の詰め物が痛い原因を理解しよう

歯科治療を行ったあとの詰め物の痛みには、様々な原因があります。

詰め物が銀歯の場合は、銀歯の金属が持つ熱伝導性による1次的な痛みであることが多いため、しばらく様子を見ても良いでしょう。

当院では初診時に患者様のお話を詳しくお伺いして、お悩みや症状に合わせた治療プランをご提案いたします。

相談や診療のご予約を、スタッフ一同心よりお待ちしております。

この記事を書いた人

加藤 直之

大阪の梅田にあるえみは総合歯科、加藤です。 当院は、歯医者さんの「痛い・怖い・行きたくない」というイメージをなくし、患者様が悩みを相談できてリラックスした状態で治療ができるそんな医院を目指し運営しております。

資格・所属

NPO法人日本歯科予防協会理事/ISOI インプラント認定医/ドライマウス認定医/日本ドライマウス学会会員/日本抗加齢歯学会会員/医療情報技師認定証/ITIインプラント認定/AQBインプラント認定/ザイブインプラント認定/POIインプラント認定/インプラント学会 所属ブローネマルクインプラント認定/SARGONインプラント認定/審美歯科学会認証