ホワイトニングの種類を徹底比較!特徴・費用・効果を歯科医が解説

大阪梅田にある、えみは総合歯科の理事長・加藤直之です。
当院を訪れる患者様の中には、「どのホワイトニングが自分に合っているかわからない」と悩まれている方も多いです。
実際にホワイトニングには複数の種類があり、費用、効果を実感するまでの施術回数、白さの持続期間がそれぞれ異なります。
本記事では、4種類のホワイトニングの特徴を比較し、自分に合った方法を見つけるためのポイントを解説します。
※ホワイトニング以外の審美歯科として、当院ではセラミック治療も提供しています。
歯のホワイトニングとは
ホワイトニングとは、専用の薬剤で歯の黄ばみを分解し、白さを取り戻す施術です。
飲食物や喫煙、加齢による黄ばみは歯磨きでは落ちにくいため、ホワイトニングが選択肢のひとつとなります。
顔全体の印象を明るくし、清潔感を高め、笑顔に自信を持ちたい方におすすめです。
ホワイトニングの種類
ホワイトニングには、主に下記の4種類があります。
ホワイトニングの種類 | 特徴 |
---|---|
オフィスホワイトニング | 歯科医院で施術 |
ホームホワイトニング | 歯科医師の指導のもと自宅で実施 |
デュアルホワイトニング | オフィス+ホームの併用 |
セルフホワイトニング | 市販アイテムや専門サロン |
それぞれの特徴や違いを詳しく解説します。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングは、歯科医院を受診して、歯科医師や歯科衛生士による施術を受ける方法です。
高濃度の過酸化水素を含む薬剤を歯に湿布し、専用のライトを照射することで、薬剤の効果を高めて歯を漂白します。 一般的に施術時間は1回あたり60〜90分程度です。
歯科医院でのみ取り扱いができる高濃度の薬剤を使用するため、1回の施術で効果を実感しやすいのが特徴です。
結婚式や発表会などのイベントに向けて、短期間で白さを手に入れたい方におすすめです。
当院では、下記の流れでオフィスホワイトニングの施術を行います。
- カウンセリングと歯の状態を確認
- 薬液がかからないよう歯肉の保護
- ホワイトニング剤の湿布
- 専用ライトを照射(10分)
- 湿布と照射を2〜3回繰り返す
- 歯の色の確認
実際に施術を受けた患者様の症例写真は、以下のページに掲載しています。
関連ページ:オフィスホワイトニング治療の症例ページ
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、その名の通り自宅で行う方法です。
歯科医院で処方される低濃度の薬剤をマウスピースに入れ、1日1時間から〜2時間を目安に装着します。
1クール2週間をかけて徐々に白くするため、このくらいの白さで十分だな、というタイミングで中断したり、逆に1クール追加で実施することも可能です。
オフィスホワイトニングに比べて時間はかかりますが、色戻りしにくく、持続性が高いのがメリットです。
また、ライフスタイルに合わせて好きな時間に行えるため、お仕事や学校で忙しい方にもおすすめです。
当院では、下記の流れでホームホワイトニングの施術を行います。
- カウンセリングと歯の状態チェック
- 歯のクリーニング
- 専用のマウスピースを作成
- 自宅でホワイトニング(1日2時間程度)
- 1クール2週間で、ご希望に応じて追加
デュアルホワイトニング(オフィス+ホーム)
デュアルホワイトニングは、歯科医院でオフィスホワイトニングを受けたのち、自宅でホームホワイトニングを実施します。
両方の施術を実施することで、他の方法と比較して即効性と持続性が優れているのが特徴です。
デメリットとしては、施術回数が多いため費用が高く、施術時間の確保も必要になります。
ただし即効性・持続性・白さのバランスを重視される方には、コストパフォーマンスの高い選択肢といえます。
セルフホワイトニング
セルフホワイトニングは、歯科医院を利用せずに自分で行うホワイトニング方法です。
市販のホワイトニング歯磨き粉やシートなどを自宅で使用するほか、専門サロンやジムなどが提供するホワイトニングも含まれます。低価格で手軽に試せるため、希望される方も多いのではないでしょうか。
しかし、歯科医院で使用される漂白効果の高い薬剤は使えないため、歯の表面の着色を落とすことはできても、内部の黄ばみまで改善することはできないと言われています。
また、歯科医師や歯科衛生士の検査や処置を受けられないため、虫歯や歯周病を見逃したままケアを続けてしまうリスクがあります。
安全性を重視し、白さを実感したい場合は、歯科医院でのホワイトニングがおすすめです。
ホワイトニングの費用・回数・持続期間を比較
ホワイトニングの種類ごとに、コストや即効性、持続性が異なり、何を重視するかで選択肢も変わります。
それぞれの特徴を理解して、自分に合ったホワイトニング方法を選びましょう。
ホワイトニングの費用
各ホワイトニングの費用の目安は下記のとおりです。
ホワイトニングの種類 | 費用相場 |
---|---|
オフィスホワイトニング | 2〜6万円 |
ホームホワイトニング | 2〜5万円 |
デュアルホワイトニング | 5〜8万円 |
セルフホワイトニング | 2,000円〜5,000円 |
費用面ではセルフホワイトニングがお手軽ですが、前述した通りホワイトニング効果が低くなります。
コストパフォーマンスを重視したいなら、歯科医院でのホワイトニング方法も検討してみてください。
ちなみに価格に幅があるのは、薬剤の種類や施術回数、歯科医院ごとの価格設定によって異なるためです。
そのため、施術を受ける前に歯科医院の公式サイトを確認したり、カウンセリングで詳細な費用を聞くことが大切です。
Q&A:費用を抑えたいなら?
セルフホワイトニングは最も安価だが、効果を求めるなら歯科医院の施術の方がコスパが良い。
ホワイトニングの頻度・回数
ホワイトニング効果が出るまでの頻度・回数の目安は下記のとおりです。
ホワイトニングの種類 | 効果が出るまでの頻度・回数 |
---|---|
オフィスホワイトニング | 1回/1〜2週間×2〜4回程度 |
ホームホワイトニング | 1回/日×2週間程度 |
デュアルホワイトニング | オフィスを2〜3回、ホームを2週間程度 |
セルフホワイトニング | 1回/週×3〜4回 |
オフィスホワイトニングは1回の施術で効果を実感しやすいのが特徴ですが、歯科医院ではより自然で均一な仕上がりを得るために、1〜2週間おきに2〜4回の施術を推奨しています。
これは、一度に過度な負担をかけずに歯の色を徐々に明るくしていくことで、持続性を高めるため です。
もっともホワイトニング効果には個人差があり、歯の質やもともとの色調、着色の原因によって理想の白さに到達するまでの回数が異なります。
施術後の経過を見ながら、担当医と相談して最適な回数や施術プランを決めましょう。
Q&A:すぐに効果を実感したいなら?
即効性を求めるならオフィスホワイトニングがおすすめ。ただし来院の負担を減らしたいならホームホワイトニングもおすすめ。
ホワイトニング効果の持続期間
ホワイトニング効果の持続期間の目安は下記のとおりです。
※個人差あり
ホワイトニングの種類 | 持続期間 |
---|---|
オフィスホワイトニング | 3ヶ月〜1年 |
ホームホワイトニング | 6ヶ月〜1年 |
デュアルホワイトニング | 1年〜2年 |
セルフホワイトニング | アイテムによって異なる サロンは2〜3週間 |
一般的に歯科医院で行うホワイトニングは持続期間が長いのに対し、セルフホワイトニングは効果が短い傾向にあります。
しっかりと白さを維持したい場合は、歯科医院での施術が適しています。
特にデュアルホワイトニングは効果が高く、持続期間も長いのが特徴です。
持続期間には個人差があり、飲食習慣や喫煙、歯の質、施術後のケアによって左右されます。着色しやすい食事を控えたり、定期的にメンテナンスを受けるよう心がけましょう。
Q&A:長期間白さを保ちたいなら?
持続性を重視するなら、デュアルホワイトニングがおすすめ。
ホワイトニング後のケアと白さを長持ちさせる方法
ホワイトニング効果は永久的なものではないため、施術直後のような白さはいずれ失われます。
加えて生活習慣に問題があったり、セルフケアを怠ると、持続期間をさらに早めることになりかねません。
ここではホワイトニングの効果を長持ちさせる具体的な方法を4つ紹介します。
着色しやすい飲食物を控える
意外かもしれませんが、ホワイトニング直後の歯は着色しやすい状態にあります。
私自身、過去にオフィスホワイトニングの当日に赤ワインを飲んでしまい、翌朝鏡を見て後悔したという苦い経験があります。
こんな失敗を起こさないためにも、ホワイトニング後には色の濃い飲食物を控えましょう。
着色しやすい飲み物
- コーヒー(タンニンが多く、歯に沈着しやすい)
- 紅茶・緑茶・ウーロン茶(ポリフェノールが着色の原因に)
- 赤ワイン(濃い色素と酸が歯に浸透しやすい)
- コーラ・炭酸飲料(酸がエナメル質を弱くし、着色を促進)
着色しやすい食事
- カレー(強い黄色の色素が歯に沈着しやすい)
- トマトソース・ケチャップ(赤色の色素が強く、歯の表面に残りやすい)
- ブルーベリー・ブラックベリー(濃い色素が歯の隙間に入りやすい)
- チョコレート(カカオの色素が着色の原因に)
ただし過度の制限はストレスになるため、色の濃い飲食物を摂った場合は、すぐに水で口をゆすぐか歯を磨きましょう。
また、飲み物の摂取時にストローを使えば、歯への色素の付着を軽減できます。
タバコを控える
タバコに含まれるタールやニコチンは歯の表面に付着しやすく、喫煙習慣があると短期間で色戻りしてしまう可能性が高くなります。
どうしてもタバコを吸いたい場合は、ホワイトニング直後の24〜48時間は禁煙し、喫煙後はすぐに水で口をすすぐなどの対策を取りましょう。
電子タバコや加熱式タバコも完全に無害とは言えず、成分によっては歯に着色する可能性があるため注意が必要です。
また喫煙者は歯周病になりやすいため、歯の健康のためにも、ホワイトニングを機に禁煙してみるのはどうでしょうか。
正しい歯磨き習慣を身につける
ホワイトニング後の白い歯を長く保つためには、適切な歯磨き習慣が欠かせません。
飲食後に歯の表面に残った色素や汚れをすぐに除去することで、着色や色戻りをある程度防ぐことができます。
ホワイトニング後の正しい歯磨きのポイント
- ホワイトニング専用の歯磨き粉を使う
- 強く磨きすぎない
- 食後の歯磨きを習慣化する
- デンタルフロスや歯間ブラシを併用する
外出先で歯磨きができない場合は、水やマウスウォッシュで口をすすぐだけでも効果があります。
定期的に歯科メンテナンスを受ける
患者様の中には、ホワイトニング施術を受けたことに満足し、定期メンテナンスを放棄してしまう方もいます。
しかし、自宅のケアだけでは着色・汚れ・歯石を除去し切れません。
ホワイトニングの効果を持続させるには、一般的に3〜6ヶ月ごとのメンテナンスが推奨されています。
また、色戻りが気になる場合は、歯科医院での追加ホワイトニングを検討するのも効果的です。適切な頻度で施術を受けることで、理想の白さを維持しやすくなります。
ホワイトニングのリスクと対策
歯科医院で行うホワイトニングは安全な施術ですが、歯の状態や体質によっては適さない場合もあります。
また、一時的な知覚過敏や色ムラ、色戻りなどのリスクもあるため、施術前に注意点を理解しておきましょう。
虫歯・歯周病がある場合は治療が必要
虫歯や歯周病がある場合、ホワイトニングの前に治療を行う必要があります。
ホワイトニング剤が歯や歯茎に刺激を与え、症状を悪化させる可能性があるためです。特に進行した虫歯のある歯に薬剤が浸透すると、痛みや知覚過敏が強く出ることがあります。
また、歯周病が進行していると、ホワイトニング剤が歯茎にしみて炎症を悪化させる可能性があります。
ホワイトニングを検討している場合は、事前に歯科医院で口腔内の状態をチェックし、必要に応じて虫歯や歯周病の治療を受けることが大切です。
サロンやジムが提供するセルフホワイトニングでは、虫歯や歯周病の検査が行われないため、口腔内のトラブルを見逃したまま施術をしてしまうリスクがあります。
歯周病の治療の流れや費用については、以下の記事で詳しく解説しているので、気になる方はご覧ください。
関連記事:歯周病治療の流れとは?重度の歯周病を治す治療法や治療期間・費用も解説
ホワイトニングできない人・できない歯がある
体の状態や歯の種類によってはホワイトニングの施術ができない場合があります。
事前に自分がホワイトニング可能か確認することが大切です。
ホワイトニングができない人
- 妊娠中・授乳中・妊活中の人
- ワイヤー矯正中の人
- 喘息の人
妊娠中・授乳期のホワイトニングは、胎児の安全性が確立されていないため、施術は避けるのが一般的です。
ワイヤー矯正中は、ワイヤーやブラケットがあると薬剤が均一に作用したないため、矯正完了後に行うのが望ましいです。
喘息の方は、ホワイトニング剤の刺激により症状が悪化する可能性があるため、事前に歯科医師に相談しましょう。
ホワイトニングできない歯
- 神経のない歯
- 人工歯(インプラント・ブリッジ・差し歯・銀歯・詰め物・レジン)
神経のない歯は、内部の組織が死んでいるため、ホワイトニング剤が浸透せず、白くすることができません。
また人工歯は、ホワイトニングの薬剤が作用しないため、天然歯と色が合わなくなる可能性があります。
これらに該当する場合でも、セラミック治療など別の方法を検討することが可能です。
まずは歯科医院で相談しましょう。
関連記事:当院のセラミック診療案内はこちら
知覚過敏による痛み
ホワイトニング後に一時的な知覚過敏を感じることがあります。
これはホワイトニング剤が、歯の表面を覆うエナメル質を透過し、象牙質の神経を刺激することで痛みが発生します。
特にオフィスホワイトニングでは高濃度の過酸化水素を使用するため、知覚過敏が発生しやすい傾向があります。
この痛みは一時的なもので、通常は数時間~数日で治まります。痛みが強い場合や長引く場合は、担当医に相談してください。
まれに頭痛を感じることもありますが、通常は短時間で治まります。
もともと知覚過敏がある方や、虫歯・歯周病がある方は、痛みが悪化する可能性があるため、事前に歯科医院で適切な処置を行ってからホワイトニングを検討しましょう。
白い斑点(ホワイトスポット)が現れる
ホワイトニング後に歯の表面に白い斑点(ホワイトスポット)が目立つことがあります。
これは、もともと歯にあったエナメル質の形成不全、初期むし歯、フッ素症など、様々な理由が考えられます。
多くの場合は一時的な症状で、時間の経過とともに色が均一になり、ホワイトスポットは目立たなくなる傾向にあります。
もし長期間目立ったままの場合は、歯科医院での治療が効果的です。
具体的な対処法としては、歯を削らずに白斑を改善するアイコン(ICON)レジン治療が検討されます。
色ムラ(バンディング)が現れる
ホワイトニング後、歯に帯状の色ムラ(バンディング)が現れることがあります。
ホワイトニングの薬剤は白い部分に強く反応する性質があるため、もともと色が明るい部分がさらに白くなり、濃淡の差が強調され、色ムラが目立ってしまいます。
これはホワイトニング直後の一時的な過剰反応なので、ほとんどの場合、1〜2週間ほどで色が馴染み、自然な仕上がりになります。
気になる場合は、ホワイトニングを継続することで色の均一性が高まり、ムラが軽減されることもあります。
バンディングのリスクを抑えるためには、施術前に歯科医師に相談し、自分の歯の状態に合ったホワイトニング方法を選ぶことが重要です。
まとめ
ホワイトニングには複数の種類があり、費用・即効性・持続性などが異なるため、それぞれの特徴を理解して選ぶことが大切です。
どの方法が自分に合っているか迷った場合は、まずは歯科医院で相談し、自分の歯の状態に合った方法を確認しましょう。
-
短期間で白さを実感したいなら
→オフィスホワイトニング -
自宅でじっくり白くしたいなら
→ホームホワイトニング -
即効性と持続性を優先するなら
→デュアルホワイトニング
えみは総合歯科でも、ホワイトニングに関するご相談を受け付けています。
ぜひお気軽にお問い合わせください。
関連ページ:当院のホワイトニング診療案内はこちら
※ホワイトニング以外の審美歯科として、当院ではセラミック治療も提供しています。