【親知らず抜歯後】痛くなる原因はコレ!絶対やってはいけないNG行動まとめ

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「抜いた後、夜も眠れないほど痛かった…」そんな経験、一度でもあれば二度としたくないですよね。

実は、その痛みの原因は抜歯後にやってはいけない行動にあったかもしれません。

今回は、口腔外科歴20年・日本歯科100選にも選ばれた専門医・加藤先生が語る「抜歯後のNG行動」と「痛みが起きる本当の理由」を徹底的にまとめました。


「夜も眠れないほど痛かった」――それ、NG行動が原因かも?

動画の冒頭、こんな話から始まります。

「前回親知らずを抜いた時、めちゃめちゃ痛くて大変だったんですよ。夜も眠れないくらいで…」

これに対して加藤先生はこう答えています。

「それはもしかしたら、やってはいけないことをやってしまった可能性があるので、今日は抜歯後にやってはいけないことについてお話してみましょう」

痛みが強く出たのは「体質」や「運」だけじゃないかもしれない。抜いた後の過ごし方が痛みの大きさを左右する、というのがこの動画の核心です。


そもそも、なぜ親知らずの抜歯後はあんなに痛いの?

加藤先生が丁寧に解説してくれているのが、下の親知らずが特に痛みやすい理由です。

上の親知らずは、腕のいい先生なら「1分もかからず、スポッと取れる」こともある。でも下の親知らずは話が全然違います。

先生の言葉を借りると——

「ほぼほぼの方がほとんど埋まっている、もしくは一部だけが顔を出している状態」

つまり、下の親知らずは骨の中に隠れていることが多いんです。

では、その隠れた親知らずをどうやって抜くのか? 加藤先生はこう説明しています。

  1. まず歯茎を切開する
  2. 骨膜(骨と歯の間にある膜)を剥がす → この時点でもう腫れ始める
  3. 親知らずが出てくるまで骨を削る → さらに腫れる
  4. 親知らず自体にバイ菌がついている場合、抜いた際にバイ菌が散る → さらに腫れやすくなる

これだけのプロセスを経るわけですから、顔がパンパンに腫れるのも当然といえば当然。「体の構造上、避けられない腫れ」があるというわけです。


「痛みゼロ」は無理でも「最小限」にできる

ここで一つ気になる質問が飛びます。

「日本歯科100選に選ばれた先生に抜いてもらったら、痛みはゼロになりますか?」

加藤先生の答えは正直でした。

「それは無理ですね。そんな魔法使いじゃないんで(笑)。そんなことできるんだったら職業変えてます」

でも、こう続けます。

「ただ、やっぱり上手・下手はありますよね。術後の痛みをできるだけ抑えるためのテクニックはあります」

日本歯科100選の認定については、「ミシュランの審査員みたいに審査員の方が評価してくださって、ラッキーかな、とは思うけれど、その名前に負けないように日頃頑張っています」と謙虚に語っていました。


術後の腫れを最小限にする「骨を削らない」テクニック

加藤先生が実践しているのが、**「歯を分割して、骨の削り量を最小限にする」**という技術です。

「骨を全部削れば親知らずはそのまま塊で出てくる。でもそれをやるとめちゃめちゃ腫れる。だから出口だけ最小限に骨を削って、小さい窓を作って、そこから歯をバーで削って分割して出していく」

ひどい場合は5分割・6分割することもあるそうです。患者さんにとっては「何を削ってるんだろう…」という不安感があるかもしれないけれど、それは術後の痛みと腫れをできるだけ抑えるためのテクニックなのだと先生は説明しています。

「骨はできるだけ削らず、歯を細かく分割して出していくのが、患者さんにとって一番優しいやり方かなと思います」


【重要】抜歯後に絶対やってはいけないNG行動

ここからが本題。加藤先生が「絶対やってはいけない」と強調したNG行動を整理します。


NG①:激しい運動をする

運動をすると体が温まり、血の巡りが良くなります。すると腫れやすくなる。これは抜歯後の傷に直接影響するため、術後すぐの激しい運動はNGです。


NG②:アルコールを飲む

アルコールも血の巡りを良くするため、同じ理由でNGです。加藤先生は「アルコールは絶対ダメ」と明言しています。


NG③:体調管理を怠る

免疫力が下がると腫れやすくなります。睡眠をしっかり取り、体調を整えることが術後の回復に直結します。「当たり前じゃないか」と思うかもしれませんが、先生が改めて強調するほど大切なポイントです。


NG④:傷口を触る ←これが最凶

そして加藤先生が最も危険と語ったのが「傷口を触ること」。

「激しい運動をしてしまう、そして傷口を触ってしまう、これをやるとドライソケットになりやすい。これは絶対やってはダメ」

ドライソケットとは何か? 加藤先生の言葉を引用すると——

「傷口がドライソケットと言って、親知らずを抜いたところの骨が剥き出しになった状態。これが一番痛みがきつい」

骨が剥き出し、という言葉だけで十分想像できますよね。あの「夜も眠れない痛み」の正体は、このドライソケットだった可能性が高いのです。


抜歯後の食事、何を食べればいい?

傷口の話が出たところで、抜歯後の食事についても加藤先生が解説しています。

「お口の中も傷と一緒。まず親知らずを抜いたところに血のカサブタができて、そこが守られながら治っていく」

つまり食事で大切なのは、そのカサブタを取らないようにすること

オススメの食事は——

  • ゼリー
  • 豆腐
  • お粥
  • その他、柔らかいもの全般

逆に避けるべきなのが——

  • 唐揚げ
  • 天ぷら

理由は「衣の角が傷口に触れてカサブタが剥がれる可能性があるから」です。

「唐揚げとか天ぷらの衣が傷口に触れて、カサブタが取れる。そういうのは絶対避けてもらわないといけない」

ドライソケットを防ぐためにも、術後しばらくは柔らかい食事が鉄則です。


腫れを抑えたい!でも「冷やしすぎ」もNG

「腫れてきたらとにかく冷やしたい!」という気持ち、よくわかります。でも加藤先生はここにも注意を呼びかけています。

「冷やしすぎると血の巡りが悪くなって、治りが悪くなる場合がある。だからタオル越しくらいにしてください、というお話はします」

冷やすこと自体はOK。でもガンガン冷やすのはNG

「心理的にはギンギンに冷やしたいと思うんですけども、そこはちょっと抑えて、あまり冷やしすぎないようにするのが一番のコツかな」

「気持ちはわかるけど、抑えてください」という先生の声が聞こえてきそうです。


まとめ:抜歯後にやってはいけないことリスト

NG行動 理由
激しい運動 血行が良くなり腫れやすくなる
アルコール摂取 血行が良くなり腫れやすくなる
体調管理を怠る 免疫力低下で腫れやすくなる
傷口を触る ドライソケットになる可能性大
硬い食べ物(唐揚げ・天ぷら等) カサブタが剥がれてドライソケットに
患部を冷やしすぎる 血行不良で治りが悪くなる

「親知らずに始まって、親知らずで終わる」

動画の最後、加藤先生がある大学病院の口腔外科教授の言葉を紹介してくれています。

「いやぁ、家族になって親知らずが一番奥深い。親知らずに始まって、親知らずで終わるんや」

この言葉が今でも頭に残っていると語る先生。

「だから僕は親知らずのことを軽んじているわけじゃないし、やっぱり一生、腕を磨いていかないといけないなと常に心の中で思って治療させてもらっています」

20年のキャリアを持ちながら、それでも「まだ学び続けることがある」と言える。そのひと言に、加藤先生の誠実さが凝縮されていました。


最後に

「前回の抜歯が痛すぎて、次が怖い」という方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。痛みをゼロにすることはできないけれど、正しい術後ケアで最小限に抑えることは十分できます

動画では加藤先生が実際の術式についても丁寧に解説しているので、ぜひ本編もチェックしてみてください。「骨を削らずに歯を分割する」テクニックの話は、映像で見るとよりリアルに伝わります。

▶ 動画はこちら:【親知らず抜歯後】痛くなる原因はコレ!NG行動を伝授!

この記事の監修・執筆者

加藤 直之(かとう なおゆき)

医療法人えみは会 理事長
愛知学院大学歯学部卒業。大阪府羽曳野市にて「加藤総合歯科・矯正歯科」を開院。一般歯科から高度なインプラント治療、矯正歯科まで幅広く手掛ける。青山病院にて歯科口腔外科、ドライマウス、舌痛症外来の非常勤講師・担当医を兼任するなど、難治性の口腔疾患や外科的アプローチにおいても深い知見を持つ。

資格・実績

Clinical Oral Implantology (インプラント認定医)NPO法人日本歯科予防協会理事AQBインプラント認定ISOI インプラント認定医、 ザイブインプラント認定、 ドライマウス認定医、 POIインプラント認定、 日本ドライマウス学会会員、 インプラント学会所属、 ブローネマルクインプラント認定、 日本抗加齢歯学会会員、 SARGONインプラント認定、 医療情報技師認定証ITIインプラント認定審美歯科学会認証