高齢の家族の口臭が気になるとき、家庭でできる口の手入れ|えみは総合歯科(大阪・梅田)

同居しているご家族や、離れて暮らす親の口のにおいに気づいたとき、本人に言い出しにくいまま時間が過ぎることがあります。年齢を重ねると、唾液の量や食事の内容、飲んでいる薬、入れ歯の使用など、においに関わる条件が重なりやすくなります。
この記事では、高齢のご家族の口臭が気になったときに、家庭で確かめられることと、毎日の手入れの進め方、歯科に相談する目安を整理します。えみは総合歯科 大阪梅田院の公開案内をもとに、介護や見守りをしている方の視点でお伝えします。ご本人への伝え方に迷っている方は、家族の口臭が気になるとき、傷つけずに伝えるにはも参考になります。
年齢を重ねると、どうしてにおいが出やすくなるのですか?

唾液には、お口の中を洗い流し、細菌が増えすぎるのを抑える働きがあります。加齢や飲んでいる薬の影響、噛む回数の減少などが重なると、唾液が減って口の中が乾きやすくなることがあります。乾いた状態が続くと、においの原因となる細菌が増えやすい環境になります。
歯ぐきの状態や舌の汚れ、入れ歯の清掃の状態も、においに関わります。どれか一つだけが原因とは限らず、いくつかの条件が重なっていることもあります。唾液の働きと乾燥の関係については、口が渇くと口臭は強くなる?唾液の働きと確かめ方でも説明しています。
飲んでいる薬が関わることもありますか?
薬の種類によっては、副作用として口の渇きが出ることがあります。高齢になると複数の薬を飲んでいることが多く、そのうちのどれが関わっているかは、家庭では分かりません。
ここで大切なのは、においや乾きを理由に、家族の判断で薬を減らしたり止めたりしないことです。飲んでいる薬の一覧やお薬手帳を持って歯科を受診し、処方している医師にも口の乾きがあることを伝えてください。口の乾きへの対処は、薬の見直しとは別に進められることがあります。
入れ歯を使っていると、においの原因になりますか?
入れ歯の表面や裏側には食べかすや細菌がたまりやすく、清掃が不十分だとにおいの原因になることがあります。部分入れ歯の場合は、留め金のまわりや、残っている歯との境目にも汚れが残りやすくなります。
入れ歯そのものだけでなく、入れ歯を外したあとの歯ぐきや上あごの粘膜にも汚れがつきます。入れ歯の種類や扱い方の基本は、入れ歯・部分入れ歯の種類と選び方でご案内しています。合わなくなった入れ歯を無理に使い続けていると、粘膜に傷ができて、そこにも汚れがたまることがあります。
食事の量が減ると、お口はどう変わりますか?
食事の量が減ったり、やわらかいものが中心になったりすると、噛む回数が減ります。噛むことは唾液の分泌を促す働きがあるため、噛む回数が減ると唾液も出にくくなることがあります。
また、食べる量が少ないと、食事のたびに口の中が自然に洗い流される機会も減ります。食事の内容を急に変える必要はありませんが、食後に口をゆすぐ、歯みがきの回数を保つといった手入れで補うことができます。
家庭では、まず何から確かめればよいですか?
最初に見るのは、毎日の歯みがきが実際にできているかどうかです。歯ブラシを持っていても、手の動きが小さくなっていたり、奥まで届いていなかったりすることがあります。歯みがきのあとに、歯と歯ぐきの境目に白い汚れが残っていないかを、明るい場所で見てみてください。
次に、舌の表面に白や黄色の汚れが厚くついていないか、入れ歯を外して洗っているか、口の中が乾いていないかを確かめます。これらは、においの原因を決めるためではなく、歯科で相談するときに伝える材料をそろえるための確認です。気づいたことは、日付と一緒に短く書き留めておくと、受診のときにそのまま伝えられます。
歯みがきを手伝うときは、どうすればよいですか?
本人ができることは本人に任せ、届きにくいところだけを手伝う形が続けやすくなります。手伝うときは、本人が座った状態で、頭が後ろに倒れすぎないように支えます。明るい場所で、口の中が見える姿勢を作ることが先です。
歯ブラシは小さく動かし、歯と歯ぐきの境目に毛先を当てます。力を入れすぎると歯ぐきを傷つけるため、軽い力で少しずつ進めます。うがいがしにくい場合は、水を少量にする、ガーゼや口腔用の清拭用品で拭き取るなどの方法があります。どの方法が合うかは、本人の飲み込む力によって変わりますので、歯科で相談してから選んでください。
舌の汚れは、どのように手入れしますか?
舌の表面の汚れは、においの原因のひとつになります。手入れをするときは、舌用のブラシややわらかい歯ブラシで、奥から手前に向かって軽くなでるように動かします。一度に取り切ろうとして強くこすると、舌の表面を傷つけることがあります。
回数は一日一回程度を目安にすることが多く、朝の歯みがきのときに合わせると続けやすくなります。汚れが厚くて取れにくいときは、無理に落とそうとせず、歯科で舌の状態を見てもらってから手入れの方法を決めてください。えずきやすい方は、舌の手前だけから始めて、慣れてきたら少しずつ奥に進めてください。
入れ歯の手入れは、毎日どこまで必要ですか?
入れ歯は、食後に外して流水で洗い、入れ歯用のブラシで表面と裏側の汚れを落とします。歯みがき粉の中には研磨剤を含むものがあり、入れ歯の表面に細かい傷をつけることがあるため、入れ歯用のものを使います。
夜は入れ歯を外し、乾燥しないように水に浸けて保管します。外したあとは、歯ぐきや上あごの粘膜もやわらかいブラシやガーゼで軽く清掃します。入れ歯にひびが入っている、外すと歯ぐきが赤くなっている、といった変化があれば、歯科で確認を受けてください。
口の乾きには、家庭で何ができますか?
こまめに水分をとる、食事のときによく噛む、室内の乾燥を避けるといった工夫があります。口を開けて眠る習慣がある場合は、寝室の湿度を保つことで乾きが和らぐことがあります。
口の中を保湿する用品もありますが、使い方や合う種類は人によって異なります。季節による乾きの傾向は、季節ごとのドライマウスの傾向と口腔トラブルで説明しています。乾きが強く続く場合や、飲み込みにくさ、舌の痛みを伴う場合は、家庭の工夫だけで済ませず、歯科で相談してください。乾きの背景に薬や全身の状態が関わっていることもあるため、必要に応じて別の相談先を案内されることがあります。
どんなときに歯科へ相談したほうがよいですか?
家庭での手入れを続けても、においが変わらない場合は、歯科で口の中を確認する時期です。歯ぐきからの出血や腫れ、歯のぐらつき、入れ歯が合わない、食べにくい、口の中に痛みがあるといった変化があれば、においの有無にかかわらず相談してください。
本人が自分では気づいていないこともあります。急かさずに、心配していることと、一度みてもらうという次の行動をひと続きにして伝えると、受診につながりやすくなります。ご家族を歯科に誘う考え方は、「次は一緒に行こう」――今日、ご家族に言ってみませんかでもご紹介しています。
歯科では、どんなことを調べますか?
まず、歯ぐきの状態、歯の汚れ、舌の汚れ、入れ歯の適合、口の乾き具合を確認します。においの原因が口の中にあるのか、別の相談先が必要なのかを、その場で分けて考えます。
においの程度を調べる検査を行う場合もありますが、その結果は目安であり、内臓の病気を診断するものではありません。検査を受けたこと自体で口臭が変わるわけでもありません。においは体調や時間帯によって変動し、個人差もあるため、家庭で気づいたことと合わせて説明を受けてください。
付き添いのときに、何を伝えればよいですか?
飲んでいる薬の一覧、食事の量や内容の変化、入れ歯の使用状況、歯みがきをどこまで自分でできているか、といった情報があると、診察が進めやすくなります。においに気づいた時期や、気になる時間帯もあれば伝えてください。
本人が話しにくいことは、付き添いの方が代わりに補って構いません。ただし、本人の前で決めつける言い方は避け、家庭で見て分かったことをそのまま伝えるようにしてください。
梅田で相談するには、どう伝えればよいですか?
電話でのご相談は、えみは総合歯科 大阪梅田院の06-4256-5871へ。高齢のご家族の口臭が気になっていること、付き添いで受診したいことを伝えてください。通院のしやすさや所要時間に不安がある場合も、予約のときに相談しておくと当日の準備がしやすくなります。
家庭での手入れがどこまでできていて、何が難しいのか。その情報と診察の結果を合わせて、家庭で続けることと歯科で対応することを分けて相談できます。
関連動画
- ABC放送「きょうの深掘り」出演回(監修者 加藤直之)
番組タイトル:「口臭の原因は9割が“細菌” その対策は? よく聞く“臭い玉”の対処法も【きょうの深掘り】」
https://youtu.be/F7qfA6BekQE
- 監修: 加藤 直之(歯科医師/医療法人えみは会 理事長)|最終確認日: 2026-09-27
