マウスウォッシュの正しい使い方と順番|歯科医師が語る「過大な期待」の危険性

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マウスウォッシュの正しい使い方と順番|歯科医師が語る「過大な期待」の危険性


この記事でわかること

マウスウォッシュを使えば使うほど口の中が清潔になる、と思っていませんか?

実は、使い方を間違えると効果がないだけでなく、逆にマイナスに作用することがある——そう語るのは、予防歯科専門家・加藤直之先生です。

この記事では、動画「【暴露】あなたは大丈夫?マウスウォッシュの間違った使い方」の内容をもとに、マウスウォッシュの正しい役割・使う順番・避けた方がよい人の特徴を整理します。

この記事を読むとわかること:

  • マウスウォッシュの本来の役割と限界
  • やってはいけない「歯磨き代わり」の使い方
  • 口腔乾燥が気になる人が注意すべきこと
  • 正しい使用タイミング(歯磨きの後)

※ 矯正治療は本院(大阪府羽曳野市)にて承っております。大阪梅田院では対応しておりませんので、ご希望の方は本院へお問い合わせください。


結論:マウスウォッシュは「歯磨きの補助」であり、代わりにはなれない

加藤先生は動画の中でこう言い切っています。

「マウスウォッシュの効果なんてもう知れてる。それより大事なのは歯ブラシでちゃんと歯を磨くこと」

どれほど高品質なマウスウォッシュを使っても、歯ブラシによるプラーク(歯垢)の除去は代替できません。

マウスウォッシュはあくまでも「歯磨きをしたうえで使う補助的なケアアイテム」です。

この前提を押さえておくことが、正しい使い方の出発点になります。


CMの「口がポンッ」は錯覚だった?

マウスウォッシュのCMで定番の演出があります。

液体を口に含むと汚れがぶわっと広がり、きれいになる——あのイメージです。

加藤先生はこの演出について、「あのシーンはかなり錯覚を起こしていると思う」と動画内で明確に指摘しています。

マウスウォッシュには洗浄効果や一定の殺菌作用があるものもありますが、歯の表面にこびりついたプラーク(細菌の塊)を物理的に除去する力はありません。

うがいで落ちるのは、口の中に浮遊しているごく表面的な汚れにとどまります。

加藤先生が「CMがダメ」と繰り返す背景には、この「清涼感=清潔」という誤解が広まりすぎているという臨床現場での実感があります。


「ランチ後にマウスウォッシュで済ませる」が習慣化すると何が起きるか

動画の中で、加藤先生はこんな具体的なシーンを挙げています。

「ランチを食べて次の仕事まで時間がない。

歯を磨いている時間がないからマウスウォッシュでグチュグチュやって、もうこれでオッケーと。

でもこれが習慣化してしまって、時間があるにもかかわらずマウスウォッシュで終わらせてしまって、プラークがいっぱいついた状態で半日過ごしてしまう」

忙しいとき、1回や2回であれば大きな問題にはなりにくいかもしれません。

しかし、それが「時間があっても歯磨きをしなくなる」習慣に変わっていくのが問題です。

プラークは歯と歯茎の境目に蓄積し、歯周病や虫歯のリスクを高めます。

マウスウォッシュの爽快感がその蓄積を「見えなくする」役割を果たしてしまうのです。


人気商品「コンクールF」は全員に向いているわけではない

最近、口腔ケアに関心の高い方の間でコンクールFが話題になっています。

動画内でもこの商品が話題に上がっており、加藤先生はこのように説明しています。

「グルコン酸クロルヘキシジンという成分が入っていて、殺菌効果はある。

でも最近、ちゃんと使われていないんじゃないかと思っていて。

刺激が強すぎる方が多い。

歯周病の方に特化して使うのはいいけれど、一般向けではないかな、というのが最近の印象」

コンクールFのような清涼感・殺菌成分が強い製品は、特定の目的を持って使用する分には意味がある一方で、「なんとなく使ってみる」には刺激が強すぎるケースがあると加藤先生は述べています。

特に注意が必要なのは、口腔乾燥(口の中が乾きやすい状態)がある方です。

加藤先生は動画内でこう語っています。

「口の中が乾いてカラカラになっていると言われる方には、絶対にマウスウォッシュをやめてくださいと言っています。清涼感で売っている商品が多いので、口の中が乾いている方には清涼感がマイナスになってしまう。そういう方は、歯ブラシとお水だけでケアしてもらうのがいい」

口腔乾燥が気になる方は、使用前に歯科医師に相談することをおすすめします。


正しい使い方:歯磨きの後に使うのが基本

加藤先生がすすめるマウスウォッシュの正しい使い方は、シンプルです。

① まず歯ブラシでしっかり歯を磨く(これが大前提)

② 最後の仕上げとしてマウスウォッシュを使う

「歯ブラシをしてもって、最後にマウスウォッシュというパターンがいいんじゃないかなと思います」

マウスウォッシュに「過大な期待を持たない」という姿勢が、適切な使い方につながります。

歯磨きによる物理的な清掃が主役であり、マウスウォッシュはその後の「補助」という位置づけです。


マウスウォッシュの危険性はそれほど高くないが、向かない人がいる

加藤先生は危険性についてもバランスよくコメントしています。

「成分的にそこまで問題はなく、アレルギーも少ない。プラスも少なければマイナスも少ない」

特段の悪影響がある製品ではないものの、万人に有益というわけでもありません。

口腔乾燥のある方、刺激に敏感な方は使用を避けるか、製品の選択に注意が必要です。


院内での使い方:「治療前の一次清潔」としての活用

加藤先生の医院では、来院された患者さんに治療前に薄めたマウスウォッシュでうがいをしてもらうそうです。

「口の中の清潔度がまちまちなので、まずこれで口の中を1回洗ってもらって、ある程度のレベルまで落としてから治療をするという形を取っている」

これは「清潔な状態で治療に臨む」ための一次対応としての活用であり、日常的な口腔ケアの代替としての使用とは目的が異なります。

このエピソードからも、マウスウォッシュは「目的に合った使い方」をすることが重要だとわかります。


好きなマウスウォッシュを使うのはアリ

最後に、加藤先生は前向きなアドバイスも添えています。

「ちゃんと歯ブラシをして、好きなマウスウォッシュでテンションが上がるならそれもあり。歯ブラシをしていただければ、何を使ってもらってもいいかなと思います」

商品の選択よりも、「歯磨きをきちんとすること」が何より重要です。

その前提を守ったうえで、自分が気に入った香りやフレーバーのマウスウォッシュを使うのは、口腔ケアへのモチベーションを上げる意味でも悪くないと言えます。


まとめ:マウスウォッシュとうまく付き合う3つのポイント

  1. 歯磨きの代わりには絶対にならない — マウスウォッシュだけでプラークは除去できない
  2. 使うなら歯磨きの後 — 清涼感は仕上げの気分転換として活用する
  3. 口が乾燥しやすい人は要注意 — 清涼感の強い製品は乾燥を悪化させる可能性がある

マウスウォッシュに過大な期待を持たず、歯ブラシを主役に据えたケアが、長期的な口腔健康につながります。


動画を見てみませんか?

この記事は、予防歯科専門家・加藤直之先生による動画

「【暴露】あなたは大丈夫?マウスウォッシュの間違った使い方」

をもとに作成しています。先生の語り口や、臨床現場での実体験をもとにした解説は、文字だけでは伝わりにくいニュアンスがあります。

気になった方はぜひ動画もご覧ください。


口腔ケアについて気になることがある方へ

マウスウォッシュの選び方、歯磨きのやり方、歯周病や口臭が心配な方は、お気軽にご相談ください。

「まず話を聞いてみたい」という段階からでも歓迎しています。

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この記事の監修・執筆者

加藤 直之(かとう なおゆき)

医療法人えみは会 理事長
愛知学院大学歯学部卒業。大阪府羽曳野市にて「加藤総合歯科・矯正歯科」を開院。一般歯科から高度なインプラント治療、矯正歯科まで幅広く手掛ける。青山病院にて歯科口腔外科、ドライマウス、舌痛症外来の非常勤講師・担当医を兼任するなど、難治性の口腔疾患や外科的アプローチにおいても深い知見を持つ。

資格・実績

Clinical Oral Implantology (インプラント認定医)NPO法人日本歯科予防協会理事AQBインプラント認定ISOI インプラント認定医、 ザイブインプラント認定、 ドライマウス認定医、 POIインプラント認定、 日本ドライマウス学会会員、 インプラント学会所属、 ブローネマルクインプラント認定、 日本抗加齢歯学会会員、 SARGONインプラント認定、 医療情報技師認定証ITIインプラント認定審美歯科学会認証