歯が欠けた・割れたときの応急処置は?かけらの扱いと、すぐ受診したいサイン

カテゴリー:
歯が欠けた・割れたときの応急処置は?かけらの扱いと、すぐ受診したいサイン

歯が欠けた・割れたときは、欠けたかけらがあれば捨てずに乾かさないようにして取っておき、口をすすいでから、早めに歯科医院に連絡してください。歯がぐらつく、歯ぐきからの出血が多い、大きく欠けた、空気や食べ物が触れると痛むといったときは、すぐに連絡して診てもらってください。少し欠けただけで痛みがないときも、あとから神経や歯ぐきに影響が出ることがあるので、急ぎではなくても歯科医院で診てもらってください。

食事中に前歯が欠けた、転んで歯をぶつけて割れた、かむと歯にひびが入ったような痛みがある、という方に向けて、この記事では、受診までにできる応急の対処と、急いで受診したほうがよいときの目安、歯科医院での治療の考え方を、日本歯科医師会などの公的な情報と梅田院の案内をもとに、えみは総合歯科 大阪梅田院がまとめます。詰め物や被せ物が取れたときは詰め物・被せ物が取れたときの記事を、差し歯が取れた・割れたときは差し歯の寿命と、取れた・割れたときの記事をご覧ください。

歯が欠けた・割れたとき、まず何をすればよいですか?

まず欠けたかけらを探し、口をすすいでから、歯科医院に連絡してください。日本小児歯科学会の子どもの歯のけがの案内(PDF)は、歯が欠けたときは、まず欠けた破片を探し、すぐに歯科医に診せるよう勧めています。米国歯科医師会の一般向けのサイトMouthHealthy(英語)は、歯にひびが入ったときは、すぐにぬるま湯で口をすすぎ、顔の外から冷やして腫れを抑え、できるだけ早く歯科医師に診てもらうよう案内しています。

歯ぐきから血が出ているときは、先に血を止めます。日本歯科医師会のテーマパーク8020の、子どもの歯のけがの応急処置の説明は、うがいや濡らしたガーゼで出血している所をきれいにしてから、清潔なガーゼなどで押さえて血を止めるとしています。

歯が欠けた・割れたときに、受診までにすることの流れの図(まず欠けたかけらを探し/捨てずに、乾かさないようにして/口をすすいでから/歯科医院に連絡してください。歯ぐきから血が出ているときは、先に血を止めます)

欠けたかけらは、どうすればよいですか?

かけらが見つかったら捨てずに、乾かさないようにして、受診のときに持って行ってください。日本小児歯科学会の案内は、歯科での治療の例の一つに、欠けた破片を接着する方法を挙げています。公益社団法人 東京都歯科衛生士会の子どもの口のけがの案内(PDF)は、歯が抜けたり折れたりしたときは、歯を保存液か牛乳に浸し(水道水は使わない)、なければラップで包んで、乾燥させないようにするとしています。

かけらを付け直せるかどうかは、欠け方と歯の状態を診てから決まります。かけらが見つからないときも、そのまま受診してください。

すぐに受診したほうがよいのは、どんなときですか?

次のようなときは、すぐに歯科医院に連絡してください。

  • 歯がぐらつく・歯ぐきから血がたくさん出る:MSDマニュアル家庭版の「歯の破折、動揺、脱臼」は、歯の根や、歯を支える骨(歯槽骨)が折れている可能性があるため、直ちに受診する必要があるとしています。
  • 大きく欠けた:テーマパーク8020の子どもの歯のけがの説明は、神経(歯髄)まで達していることが多く、放っておくと痛みが出たり神経が死んでしまったりするので、早急に受診するよう勧めています。
  • 空気や食べ物が触れると痛む:MSDマニュアル家庭版は、歯の中間の層の象牙質まで割れていると、通常は空気や食べ物が触れると痛むため、すぐに受診するとしています。
  • 割れた所に赤い点が見える・血がにじむ:同じマニュアルは、割れが歯のいちばん奥の歯髄まで及ぶと、赤い斑点が現れて出血することもしばしばあるとしています。
  • 歯が丸ごと抜けた:下の「歯が丸ごと抜けたときは、どうすればよいですか?」をご覧ください。

頭や顔を強く打ったときは、歯より先に体の様子を確かめてください。同じ子どもの歯のけがの説明は、頭痛や吐き気、めまい、嘔吐などがみられる場合は、歯科の治療の前に、脳外科などの医科の診療科を受診するよう勧めています。東京都歯科衛生士会の案内も、意識がないときはすぐに救急車を呼ぶよう呼びかけています。

少し欠けただけで痛くないときも、受診したほうがよいですか?

はい。急ぎではなくても、歯科医院で診てもらってください。テーマパーク8020の子どもの歯のけがの説明「歯の外傷」は、欠け方が部分的で軽い場合は、痛みなどの症状は出にくく、神経(歯髄)や歯ぐきへの影響も少ないことが多いものの、欠けた部分から歯髄が感染を起こしたり、あとで歯の色が変わったり歯ぐきが腫れたりする可能性もあるとしています。そのうえで、緊急性はないものの、受診して詰めたり、かぶせたりする処置をするとともに、しばらくは経過をみる必要があると説明しています。

MSDマニュアル家庭版も、けがのあとに歯が冷たい空気や水にしみなければ、いちばん外側のエナメル質だけが傷ついている可能性が非常に高く、エナメル質が少し欠けていても治療を急ぐ必要はないとしています。しみる症状が続くときの考え方は、歯がしみるときの記事でも説明しています。

かむと痛い、ひびが入った気がするときは?

かんだときや冷たい物を口にしたときに短く鋭い痛みがあるときは、歯にひびが入っていることがあるので、歯科医院で診てもらってください。MSDマニュアル家庭版は、ものをかむときや冷たいものを食べているときに短く鋭い痛みがある場合は、口の中のどこかに歯の不完全破折(ひび)がある可能性があるとしています。同じマニュアルは、ひびが入っているだけでかけらが取れていない場合は、歯科医師が単純な充填材で修復できることがよくあるとも説明しています。受診のときは、痛む場面(かんだとき、冷たい物のときなど)と、痛むと思う場所を伝えてください。

歯が丸ごと抜けたときは、どうすればよいですか?

抜けた歯は根の部分に触らないように持ち、歯の保存液か牛乳に入れるか、ラップなどで包んで乾かさないようにして、すぐに歯科医院に連絡してください。テーマパーク8020の子どもの歯のけがの説明は、条件がよければ抜けた歯を元の位置に植え直す(再植)ことができ、できれば受傷後30分以内に処置することが望ましいとして、歯の保存液か牛乳につけるか、ラップなどに包んで、できるだけ早く受診するよう勧めています。MSDマニュアル家庭版も、大人の歯(永久歯)が抜けたときは歯根に触らないよう説明しています。

歯科医院では、どんな治療をしますか?

治療は、どこまで欠けたか、神経や根まで届いているかを診てから決まります。テーマパーク8020の「歯の外傷」は、軽く欠けた場合は詰めたり、かぶせたりする処置を行い、神経まで達するような場合は、欠け方に応じて神経の処置を行ってから、最終的に歯を元の形に修復すると説明しています。MSDマニュアル家庭版は、大きく割れた場合はクラウン(かぶせ物)が必要になることがあり、根管治療が必要な場合とそうでない場合があるとしています。日本小児歯科学会の案内は、あとになって神経の治療が必要になることもあるとしています。神経の治療は根管治療の記事で説明しています。

歯の根が折れているときは、歯を残せないこともあります。テーマパーク8020の「歯の外傷」は、歯ぐき寄りのところで根が折れていたり、根が斜めに折れていたりする場合などは、抜歯になる可能性もあるとしています。歯を失ったときの補い方は、歯を失ったときの選択肢の記事にまとめています。かぶせ物の材料と費用は、歯の状態を診たうえで、治療の前に説明を受けてください(差し歯の値段の記事)。

歯が欠けたり割れたりするのは、なぜですか?防ぐことはできますか?

けがのほかに、むし歯や、歯に強すぎる力がかかることでも、歯は欠けたり割れたりします。テーマパーク8020の「お口の119」は、歯が欠けた・折れた・抜けたときに考えられる場合として、むし歯や歯周病が進んだケース、歯に強すぎる負担がかかったケース、打撲やけがで歯が抜けたケースを挙げています。

厚生労働省のe-ヘルスネット「歯の喪失の原因」は、2018年の全国の抜歯の原因の調査で「破折」が18%を占め、その多くは神経をとった歯と考えられるとしています。神経の治療をした歯がある方は、定期的に歯科医院で診てもらってください。

米国歯科医師会のMouthHealthyは、歯が割れる原因になるとして、氷やポップコーンの固い粒、固いあめをかまないよう勧めています。寝ている間の歯ぎしりや食いしばりに心当たりがある方は、歯ぎしり・食いしばりとナイトガードの記事もご覧ください。

梅田院に連絡するときは、何を伝えればよいですか?

予約の電話やWEB予約のときに、いつ・どうして欠けたか、どの歯か、痛みやしみる感じがあるか、かけらがあるかを伝えてください。欠けたのが自分の歯か、詰め物・被せ物・差し歯かが分かれば、それも伝えてください。

梅田院のホームページの予約の空きの表には、「急患枠を設けております。お電話にてお問合せください。」という案内があります。痛みがある、歯がぐらつくなど、急いで診てほしいときは、まずお電話(06-4256-5871)で当日の状況をご相談ください。救急の対応がある場合は、少しお待ちいただくことがあります。初めての方はWEB初診予約も使えます。再診の方の予約は、お電話で承ります。土曜・日曜・祝日の診療については、土日・祝日の診療の記事をご覧ください。

この記事の出典

この記事は、次の公的な情報と、えみは総合歯科 大阪梅田院が公開している案内をもとに、2026年10月に書きました。

梅田院の連絡先

えみは総合歯科 大阪梅田院は、大阪府大阪市北区大深町6番38号 グラングリーン大阪ショップ&レストラン 北館2Fにあり、JR大阪駅直結、阪急・阪神・地下鉄各線からも徒歩約10分です。診療時間は10:00〜18:00で、休診日は年末年始のみです。電話番号は06-4256-5871です。初めての方は、WEB初診予約もご利用いただけます。

  • 監修: 加藤 直之(歯科医師/医療法人えみは会 理事長)|最終確認日: 2026-11-05

この記事の監修

加藤 直之(かとう なおゆき)

医療法人えみは会 理事長
愛知学院大学歯学部卒業。大阪府羽曳野市にて「加藤総合歯科・矯正歯科」を開院。一般歯科から高度なインプラント治療、矯正歯科まで幅広く手掛ける。青山病院にて歯科口腔外科、ドライマウス、舌痛症外来の非常勤講師・担当医を兼任するなど、難治性の口腔疾患や外科的アプローチにおいても深い知見を持つ。

資格・実績

Clinical Oral Implantology (インプラント認定医)、 NPO法人日本歯科予防協会理事、 AQBインプラント認定、 ISOI インプラント認定医、 ザイブインプラント認定、 ドライマウス認定医、 POIインプラント認定、 日本ドライマウス学会会員、 インプラント学会所属、 ブローネマルクインプラント認定、 日本抗加齢医学会会員、 SARGONインプラント認定、 医療情報技師認定証ITIインプラント認定、 審美歯科学会認証